JR貨物
8月のコンテナ実績は8・8%増

積合せ貨物2ケタ増などシフト需要継続


2025.09.26 15:00
  • powered by CARGO NEWS
会見する犬飼社長(右)と麦谷泰秀執行役員営業部長

カーゴニュース 2025年9月25日 第5373号

 JR貨物(本社・東京都港区、犬飼新社長)の8月の輸送実績は、コンテナが前年同月比8・8%増の133万5000t、車扱が4・1%減の65万9000tとなり、合計では4・2%増の199万5000tとなった。
 
 コンテナ品目別では、エコ関連物資がリニア中央新幹線の建設工事に伴う発生土運搬で前年比倍増となったほか、積合せ貨物は、特積み事業者の鉄道シフトの動きが旺盛なことに加え、昨年にあった台風10号接近の反動もあり2ケタ増となった。また、自動車部品も一部顧客の増送が続き25・9%増と高い伸び率を維持した。

 車扱は、石油が行楽などによるガソリン需要があったものの、前年に南海トラフ地震臨時情報の発表を受けて燃料を事前に備蓄する動きがあった反動により、前年実績を下回った。セメント・石灰石は2ケタの伸びを示した。

 今年度累計(4~8月)は、コンテナが前年同期比6・1%増の778万3000t、車扱が4・3%減の300万5000tとなり、合計で3・0%増の1078万9000tと前年を上回っている。

異常気象懸念も、後半も鉄道への期待は継続

 18
日に会見した犬飼社長は、異常気象が続いていることについて「例えば、東海道線のような幹線が何日も止まるといった事態は起きていないものの、日本各地で大雨などによる貨物列車の運休が毎日のように発生している。不安定な状況の中での利用が続いていることがお客様の懸念材料となっている」と説明。また、北海道の農産品の出荷量について「秋冬繁忙期の目玉のひとつである北海道発の農産品輸送が、異常気象による不作で低調になる懸念がある」と述べた。

 一方で、「31ftコンテナの導入が国の補助もあってこれから増えていく。さらに秋以降、新たな鉄道利用案件もいくつかあり、年度後半も鉄道への期待は一定程度継続する」との見方を示した。



8月の品目別輸送実績


powered by CARGO NEWS

News in the Same Category
同じカテゴリーのニュース