JR貨物
代行トラックの駐車場確保で方向性確認

北海道でのBCP策定に向けた官民検討会


2025.12.05 15:00
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カーゴニュース 2025年12月4日 第5393号

 JR貨物(本社・東京都港区、犬飼新社長)は11月28日、「北海道地区(室蘭線)における鉄道物流の災害による輸送障害に対するBCP策定に向けた官民一体の検討会」における検討内容の概要を公表した。これによると、災害発生時に代行輸送を行うトラックの駐車場確保について、札幌貨物ターミナル駅および函館貨物駅の近隣公共用地を駐車場候補地とすることや、トラックによる代行輸送時に中継地点を確保する必要があるため、札幌タ駅~函館貨物駅間の国道沿いの一部駐車場やチェーン着脱場を中継地点とすることなどが確認された。

 同検討会は今年8~9月にかけて、北海道運輸局とJR貨物を共同事務局として2回にわたり開催。利用運送事業者や関係自治体、国交省などが参加して行われた。

 災害時におけるトラックによる代行輸送体制の確立では、全国から参集するコンテナ専用車の夜間・休日における駐車場確保がボトルネックになるとの課題を共有。今後、代行輸送の拠点となる札幌タ駅や函館貨物駅周辺の公共用地を候補地としていくことや、駐車場スペースとなり得る用地の情報提供を求めていくこととした。

 また、札幌タ駅~函館貨物駅間の通行経路が長大で、ドライバー1人での乗務は運行管理上の制約が発生するため、国道276号および国道5号沿いに代行トラックの中継地点を確保する必要があることを確認。今後、沿道で候補地となり得る用地の情報提供を求めていくとした。代行トラックの通行規制については、自治体や国が特殊車両通行許可を迅速に処理することを確認したほか、札幌タ駅~函館貨物駅間の想定通行経路はすべて「高さ・重さ指定道路」に指定済みであることも確認した。

 船舶代行では、函館港・室蘭港・苫小牧港の岸壁や臨港道路の使用許可申請を港湾管理者に速やかに提出し、許可について迅速な対応に協力していくことが関係者で確認された。

 このほか、検討会では有珠山噴火への備えについても情報を共有。有珠山は平均30~35年周期で噴火を繰り返す傾向があり、2000年の前回噴火から25年が経過していることを踏まえ、今後も関係者間で連携を強化していくことが確認された。

 

 

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