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2020年01月09日

【流 通】安藤ハザマとタカミヤ 効率的な移動昇降式足場用の壁繋ぎを共同開発


安藤ハザマとタカミヤは物流倉庫等に用いられる外壁断熱パネルの施工において、効率的な移動昇降式足場用の壁繋ぎ(※)を共同開発した。この技術を実現場に適用し一般的な全面外部足場に比べて、足場の組立解体および足場上での外壁施工の生産性が大幅に向上することも同時に実証した。

建設産業では技能労働者不足が懸念される中、生産性の向上が喫緊の課題となっている。足場の設置および足場を使用した作業についても例外ではなく、省人化、効率化が求められており、一般的な全面外部足場に比べ生産性の向上が期待できる移動昇降式足場が注目されている。

移動昇降式足場は20年以上前に海外から導入されている。全面外部足場に比べ短期間での設置が可能であり、これまでマンションの改修や橋脚の改修工事および煙突の解体工事などのタワー状の構造物を中心に適用され、新築工事では特に施工サイクルの短いプレキャスト壁や仕上パネルの外壁施工に用いられている。しかし従来の外壁断熱パネルの壁繋ぎは、パネルを跨ぐ縦目地間に長尺角パイプ等の横架材を水平に設置し、そこからマスト(支柱)を支持する型式のものであるため、壁繋ぎ周辺の施工性に課題があった。

今回開発した壁繋ぎはマスト1本に対して単一の縦目地から支持をとることから、従来に比べて外壁と足場の間に障害となる部材が少なく、壁繋ぎ周辺における外壁施工の作業性が大きく改善される。

今回開発した壁繋ぎの適用により、移動昇降式足場に関わる作業の1人工当たりの施工数量は、一般的な全面外部足場に比べ、足場の組立作業で4割以上、パネル貼り作業で概ね3割向上する。またマストスパンを最大にした場合では、昇降足場に関わる作業全体に要する人工を約2割低減できる。さらに足場の組立作業時の高所作業の低減や、台風養生の容易さなど安全面でもメリットがある。

今後、新規物件での全面採用を検討し、仮設足場の効率化を進め、建設工事におけるさらなる省人化、生産性の向上を目指す。


※ 今回の開発に用いた移動昇降式足場はタカミヤの「リフトクライマー」

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 07:40| 流通