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2019年12月26日

【知 識】エバラ食品工業など3社 岡山エリアと大分・福岡エリア間の共同輸送を開始


エバラ食品工業は2019年12月11日から、サッポロホールディングス、日本パレットレンタルの3社共同で、岡山エリアと大分・福岡エリア間の共同輸送を開始した。

従来、3社はそれぞれ片道の輸送を各社で手配し製品を陸送していた。しかし昨今の少子高齢化、トラックドライバー不足から岡山エリアと大分・福岡エリア間500キロメートル以上の片道の運行をそれぞれで確保することが困難になると予想されるため、3社で協業し岡山と大分・福岡エリア間でのラウンド運行(※1)により地方の幹線輸送の安定確保を図る。

岡山エリアと大分・福岡エリア間では海上や鉄道へのモーダルシフトが難しく、現実的にはトラック輸送が大半の輸送手段となっている。しかし安定した物量がないため、(1)帰りが空荷になる、(2)帰り荷の確保のため大阪エリアなど荷量の多いエリアに移動する必要がある、(3)帰り荷が出るまで数日のタイムラグが生じる、などの問題から「輸送の効率化」が課題として存在した。

2019年7月からのテスト期間では大分から岡山そして福岡に戻るルートを3日でラウンド運行し、行き荷・帰り荷ともに固定化させることで実車率99パーセント以上(※2)を実現した。これにより、個社単位での輸送時より全体でCO2排出量を約15.2トン低減させることができた。今回の取り組みにより輸送の効率化を最大化するとともに、環境負荷低減を実現する。


※1 ラウンド運行
複数の輸送ルートを組み合わせて空車区間を減らし、当該区間内の輸送を効率化する手段のこと

※2 実車率
利用効率を示すもので、全走行距離に対して、荷物を載せて走行した距離の占める割合のこと。国土交通省発表による一般的な実車率は約40パーセント

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識