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2019年12月26日

【環 境】東芝エネルギーシステムズ AQI社向けCO2分離回収試験装置を納入


東芝エネルギーシステムズは、アサヒグループホールディングスの独立研究子会社であるアサヒクオリティーアンドイノベーションズ(以下、AQI社)向けに、CCU(CO2の分離回収・利用)のためのCO2分離回収試験装置を納入した。試験装置はアサヒグループ研究開発センター内に設置され、同センターのボイラ設備から発生する排ガスからCO2を分離回収する。

CO2分離回収設備は、火力発電所や清掃工場などから排出されるCO2を回収するための設備で、同社は、あらゆる排ガスに適用でき、かつCO2の回収規模が任意に設定可能な化学吸収方式による燃焼後回収技術を採用している。本方式で用いる水溶液は、低温時にはCO2を吸収し、高温時にはCO2を放出するという特性を有しており、その特性を活用してCO2を分離回収する。

アサヒグループは「アサヒグループ環境ビジョン2050」を策定し、2050年までに事業活動における温室効果ガス排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を目指している。そこでAQI社は試験装置により回収したCO2のグループ各事業会社での食品や飲料への利活用を念頭に、信頼できる低コストのCO2分離回収システムをグループ内に導入するための検証を行っていく。

国内ではCCS実用化にむけた実証事業が行われている一方、CCUについても、2019年6月に経済産業省が、CO2を資源として捉え、これを分離・回収し、多様な炭素化合物として再利用するカーボンリサイクルについて技術ロードマップを策定するなど、イノベーションの加速化の気運が高まりつつある。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み【機関】