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2019年10月21日

【知 識】メディネットと国立がん研究センターが共同研究契約を締結


メディネットは国立がん研究センターとの間で、がん抗原タンパク質の1つであるHeat Shock Protein105(HSP105)に関連した新たながん免疫療法の実用化に向けた共同研究契約を締結した。

HSP105は国立がん研究センター先端医療開発センター免疫療法開発分野長中面哲也氏らが、膵がんの患者のがん細胞と血液を使ってがん抗原を同定する SEREX法を実施して同定された。HSP105は、精巣以外の正常組織ではほとんど発現はないか弱く発現しているが、大腸がん、肺がん、膵がん、乳がん、胆道がん、食道がん、咽頭がん、神経膠芽腫、メラノーマなど、胃がんや肝細胞がんを除いたほとんどのがんの細胞で過剰発現している腫瘍特異性が高い。

中面氏らはHSP105をがん免疫療法の理想的な標的と考え、HLA−A*24とHLA−A*2に結合する HSP105由来ペプチドを同定し、それらのペプチドのうちそれぞれ2種ずつを進行食道・大腸がんを対象に投与する第I相臨床試験を医師主導治験で実施された。メディネットは、このHSP105由来ペプチドの特許を保有している。

メディネットは中面氏らがこれまで実施してきたHSP105に関する研究・ペプチドの第I相臨床試験の結果をもとに、より有効性の高いがん免疫療法の実用化を目指し、共同研究を進めていく。

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投稿者:gotsuat 09:35| 知識