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2019年08月09日

【知 識】キユーピー・横国大・東京医大 食とがん発症の関係性の研究がNEDOに採択


キユーピーは、横浜国立大学、東京医科大学と共同で、NEDOが公募する「次世代人工知能・ロボット中核技術開発」プロジェクトに、研究テーマは「生体データを用いて発がんリスクを説明できる高信頼性進化的機械学習の研究開発」で応募し、AIの信頼性に関する技術開発事業に採択された。キユーピーは研究開発を通して健康寿命延伸に貢献できる技術の実現を目指す。

がんは、さまざまな生活習慣が複合的に関与する生活習慣病であり、食事とも深く関係すると考えられている。キユーピーは食でがんを予防することを目的として、2013年から落谷孝広・東京医科大学教授(当時 国立がん研究センター研究所 分子細胞治療研究分野 分野長)と共同研究を実施している。

共同研究では(1)血液中に存在するマイクロRNAという微量成分の発現量と将来がんになるリスクの関係、また、がんの予防の観点から(2)マイクロRNA発現変動に対して特定の食成分が与える影響などに取り組んでいる。

今回、公募事業に採択されたのは、このマイクロRNAのデータ解析に必要なAIの研究で、既存のAIでこの解析を行うには膨大なデータ数が必要になる上、その処理過程を人が理解することは難しく、解析しても判定根拠を示すことが困難であることがわかっている。そこで、今回の研究開発では現在の機械学習の精度や説明性を高めた新規のAI「高信頼性進化的機械学習」すなわち「説明できるAI」の研究開発をテーマにしている。AIの開発は横浜国立大学が、医学的評価は東京医科大学が、データの収集や実用化はキユーピーが担当し、発がんリスクの判定への活用を目指す。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識