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2016年03月23日

【環 境】日本郵船とJMU コンテナ船でビッグデータ活用の共同研究


日本郵船と同社グループのMTI、ジャパン マリンユナイテッド(以下JMU)は、JMUで竣工した14,000TEU型コンテナ船「NYK BLUE JAY」をはじめとして今後シリーズで竣工する同型船の共同研究に合意した。

シリーズ一隻目となる「NYK BLUE JAY」は、日本郵船が同船建造段階から船主の協力を得て、JMUに対して技術的なアドバイスを行った。今後は運航に関する諸データを同船から収集・蓄積し、ビッグデータの解析を図る一方、JMUへ解析結果のフィードバックを実施していく。

海事産業においてもインターネットの普及が進み、船舶の運航データを陸上でもリアルタイムに把握できるようになった。そのような状況下、この共同研究ではMTIが開発したSIMS2(※1)をNYK BLUE JAYに設置し、取得したビッグデータを日本海事協会が2015年12月に設立した「シップデータセンター」に蓄積・活用することで、運航の効率性や船舶の安全性を追求していく。具体的には以下[1]〜[3]の実現を目指し、将来的には共同研究パートナーを増やしていき、研究の質を高めることで、ビッグデータをさらに活用しやすいものにしていく。

[1]推進性能の解析による省エネへの貢献:航海中の推進性能を把握し、プロペラの高効率化等を図る
[2]船体構造応力モニタリングで安全性を追求:シリーズ全船に搭載したHull Stress Monitoring装置(※2)により、実海域における船体の応答データを蓄積・活用する
[3]機関プラントの重大事故防止:機関プラントを監視するための新たな手法を構築し、機関の詳細なデータを収集、モニタリングする

日本郵船は、運航ビッグデータのさらなる活用により競争力を高めつつ、よき企業市民として積極的に社会の課題に取り組み、環境の保全をはじめとして持続可能なより良い地球社会の実現に貢献していきます。

※1 SIMS2
パフォーマンスマネージメントシステム「SIMS(Ship Information Management System)」。毎時間の詳細な運航状態や燃費に関するデータを船陸間でタイムリーに共有することを可能とする装置

※2 Hull Stress Monitoring装置
船体に加わる力を計測、記録する装置

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識