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2011年08月08日

【流通】シナノケンシ 視覚障がい者向け携帯型デイジー録音再生機を開発

シナノケンシ 福祉・生活支援機器ビジネスユニットは、視覚障がい者用デジタル録音図書読書機の自社ブランド『PLEXTALK(プレクストーク)』の新たなラインアップとして『プレクストークリンクポケット』を開発した。

シナノケンシは約10年にわたりデジタル録音図書の国際標準であるデイジー(DAISYと表記、Digital Accessible Information SYstemの略)規格で制作、収録されたCD−ROMの再生に対応した視覚障がい者用デジタル録音図書読書機を開発、生産、販売し、視覚障がい者の読書環境の支援してきた。

先進国を中心に国際的な録音図書のデジタル化の流れは、近年では機器のポータブル化とネットワークを活用した図書の提供インフラが共通の課題となっていた。同社では2008年にこのポータブル化のご要望に応える手のひらサイズの携帯型デイジー録音再生機『プレクストークポケット PTP1』を発売した。

このような状況の中で、ユーザーからは「パソコンを使わずにデイジー図書を聞きたい」「インターネット検索のように気軽にデジタル録音図書を検索して聞きたい」「雑誌や話題の本をCDが届くよりももっと早く聞きたい」という数多くの声が寄せられていた。

こうした要望に応えるために、シナノケンシではデイジーオンラインの規格策定に共同参画し、ネットワークによるデイジー図書提供のインフラ開発に取り組んでいた。そして今回のサピエ(※1)によるデイジーオンラインサービス(※2)の2011年9月提供開始 (予定) に伴い、このサービスに国内で初めて対応し、パソコンを使わずに、読みたいデイジー図書をサピエで検索してすぐに再生でき、またCDのデイジー図書を再生できる本製品『プレクストークリンクポケット』を開発し、全国の視覚障がい者用福祉機器を取り扱う販売代理店を通じて販売する。

※1 サピエ 
視覚障がい者及び視覚による表現の認識に障がいのある方々に対して点字、デイジーデータをはじめ、暮らしに密着した地域・生活情報などさまざまな情報を提供するネットワーク。「サピエ」は、日本点字図書館がシステムを管理し、全国視覚障害者情報提供施設協会が運営している。

※2 サピエの提供するデイジーオンラインサービス
パソコンを使わなくてもインターネットへの接続環境があれば、従来のDAISY再生機を使用するのとほぼ同様の操作性で、24時間365日いつでもユーザー自身で図書等を検索して再生したり、予め登録しておいた雑誌の定期配信サービスを受けることができるなど、便利に使用できるデイジー図書のオンライン配信サービス。ユーザー自身で図書を検索することが困難な場合は、点字図書館等の施設職員に検索、登録を依頼することもできる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通