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2011年05月10日

【アジア】丸紅 中国最大級の農牧企業の飼料畜産事業へ出資参画

丸紅は、中国最大級の農牧企業である山東六和集団(以下:六和集団)傘下で、飼料畜産事業会社である青島田潤食品へ40%の出資参画を決定した。同事業は飼料、種鶏、ブロイラー、鶏肉、加熱加工品生産を一貫して行うインテグレーションを形成し、中国で急速に高まりつつあるトレサビリティのニーズに対応した安心・安全な製品の供給により、拡大する内需の取り込みを目指すとともに、対日・第三国輸出を拡大する。

六和集団とは2010年11月に戦略提携に関わる覚書を締結し、同集団が有する飼料畜産事業、食品加工事業及び関連事業において戦略的提携関係を構築することで合意している。今回はこの戦略提携に基づいた案件第一号であり、当件を皮切りに、同集団とは中国最大級の飼料工場建設や関連分野での共同事業を推進すると共に、丸紅が力をいれる穀物のグローバル戦略の一環として、競争力のある輸入穀物・飼料原料の同集団への販売にも注力する。

六和集団は、1995年設立の中国最大級の農牧企業で、飼料、畜産、食品加工分野で多岐にわたる事業を中国山東省中心に展開している。2011年5月には新希望集団グループの四川新希望農業(深セン上場)と統合し、飼料生産量で年間13百万トン、ブロイラー・鴨の処理羽数についても年間6億羽と、いずれも中国NO.1の農牧企業となる。また、現在遂行中の同集団5カ年計画(2010〜14年)ではこれら生産規模を倍増させることを計画している。

丸紅は穀物のグローバル戦略に加えて、日本国内の飼料畜産インテグレーションにも力をいれてきており、飼料業界(商系)NO.1の日清丸紅飼料、国内種鶏販売で8割のシェアを持つ日本チャンキーに加えて、ブロイラー業界トップクラスの収益力を誇る丸紅畜産を傘下に抱えている。

飼料畜産インテグレーションにおいて日中のトップグループが手を結ぶことにより、両グループの技術、人的交流を更に活発化させ、中国のみならず世界規模でのグローバル戦略を進めていく。尚、丸紅は山東省と2005年に包括協議書を締結しており、同省からは当件並びに六和集団との取り組みについても、全面的な支援の約束を得ている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| アジア