<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2010年07月29日

【知識】JFEスチール インドJSWスチール社との戦略的包括提携を具体化

JFEスチールとインド大手民間鉄鋼メーカーのJSWスチール社(以下:JSW社)は、2009年11月19日に戦略的包括提携契約を締結した後、具体的な提携内容について協議を重ねてきた。両社はその具体化の第一ステップとして、JFEスチールによる資本加および技術供与について合意した。これによりJFEスチールはJSW社をパートナーとし、新興成長市場であるインド市場へ本格進出する。

JFEスチールは480億ルピー(約900億円)を投じ、JSW社による第三者割当増資を引き受け、JSWに資本参加する。出資比率は14.99%を予定しており、今後のJSW社の株価動向などにより14.99%に達しない場合は追加出資を行う。インド市場において確固たる収益基盤を築いているJSW社は、能力増強計画や自社鉱山比率向上等、具体的な成長戦略もあり、更なる利益成長が期待される。この資本参加により両社は相互関係を深め、インドにおける製品全般での協力の拡大を推進するとともに、JSW社が計画するウエストベンガル製鉄所プロジェクト等、新たな共同事業の検討を進めていく。

技術供与は、自動車用鋼材の製造と同社ビジャヤナガール製鉄所の操業全般の改善等に関するもので、JSW社に対する自動車用の熱延鋼板・冷延鋼板の製造技術の供与、原板供給、自動車需要家への応用エンジニアリングや製品開発を含む共同サービスの実施について、個別の実施契約を締結した。インドの自動車生産台数は急速に増加しており、自動車メーカーからの現地調達の要請は強くなっている。今回の技術協力契約の締結を契機に、JFEスチールはJSW社をインドにおける自動車用鋼材の現地生産拠点と位置づけ、更なる拡販を目指す。また、同社ビジャヤナガール製鉄所の操業改善に関する具体的協力としては、省エネ・環境分野、製造プロセスの品質・歩留改善、設備能力診断、各種指標のベンチマーキングに関する技術供与について合意した。

JFEスチールは今回の契約締結により、インド市場での生産・販売基盤を確立するとともに、今後、JSW社との提携を更に深化させ、インド市場での成長戦略を一層強力に推進する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識