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2010年02月22日

【流通】コバルト化合物を使用しない3点式の湿度インジケーターを開発

--- 共同印刷 国際規格のJEDEC規格に対応する「ヒューミジャッジ」 ---

共同印刷は、海外市場を視野に入れて、コバルト化合物を使用しない3点式の湿度インジケーター「ヒューミジャッジ(R)(KP−COF‐HIC 5、10、60%)」の開発に成功した。

ヒューミジャッジは、塩化コバルトや臭化コバルトなどの重金属化合物を使用せず、人体や環境への負荷が少ない湿度インジケーターで湿度表示は1点式。2007年3月の発表以来、国内メーカー各社から高い評価を得て、半導体製品向けに積極的な市場展開を図っている。

現在、国内外含め半導体製品などの湿度管理には、コバルト化合物を用いた湿度インジケーターが多く使用されている。しかしヒューミジャッジは、EU(欧州連合)のRoHS(ローズ)指令(※1)で禁止され、また国際がん研究機関などで“発がん可能性物質”に指定されている塩化コバルト(※2)を使用していない。その安全性と合わせ、独自のリライト技術(※3)を応用し従来品と同様の色相変化を実現したヒューミジャッジは、国際的にも高いニーズが期待される。

共同印刷は湿度表示技術を高めることで、より詳細な製品管理ができる3点式を開発した。この3点式ヒューミジャッジは、国際規格のJEDEC規格(※4)が定める5%、10%、60%の3段階表示に対応している。今後は海外市場への展開も本格的に開始する。


※1 RoHS(ローズ)指令
Restriction of Hazardous Substances(特定物質使用制限指令)の略
EUが実施する有害物質規制で、EU域内で取り扱われる電気・電子機器製品について、特定6物質(鉛・水銀・カドミウム・六価クロム・PBB[ポリ臭化ビフェニール]・PBDE[ポリ臭化ジフェニルエーテル])の使用を禁止する指令

※2 塩化コバルト(を含むコバルト化合物)
国際がん研究機関(IARC)や米国産業衛生専門家会議(ACGIH)、日本産業衛生学会などが“発がん可能性物質”に指定されている

※3 独自のリライト技術
媒体にトナーやインキを付着させるのではなく、熱などにより発色、消色させる技術。

※4 JEDEC
電子部品の標準化を推進するアメリカの業界団体

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:19| 流通