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2009年08月11日

【知識】東京エレクトロンと田中貴金属 次世代配線技術の共同開発契約を締結

東京エレクトロン田中貴金属工業は、次世代半導体微細化技術に用いられるCVD−ルテニウム用材料(ルテニウムプリカーサ)のリサイクルプロセスの共同開発契約を締結した。この開発によりCVD−ルテニウムプロセスに要するCoC(※1) の低減が期待できる。

半導体業界では微細化についての様々な開発がなされているが、その課題の一つとして、微細配線への銅めっき埋め込み性の改善が挙げられる。この課題を克服するため、東京エレクトロンは、銅めっき下地に低抵抗で銅との密着性が良いルテニウム薄膜を施すことにより、銅めっきの埋め込み性を改善する提案をしている。ルテニウムは、現在、安定的に供給されているが、更なる低価格での安定供給を目的として、東京エレクトロンと田中貴金属工業は、田中貴金属工業が保持しているリサイクル技術を利用したリサイクル共同開発契約を締結した。この開発により、プリカーサコストが約20%低減可能となり、CVD−ルテニウムプロセスに要するCoC低減が期待できる。

ルテニウムとは白金原石中に10〜20%含まれている貴金属で、主に南アフリカで算出される。全世界のルテニウムの年間産出量は約30トン弱、埋蔵予測量は約6,000 トンとされている。田中貴金属工業は、PGM(※2) 系では世界シェアの4割を占めている鉱山会社 アングロプラチナ社と長期取引を行っており、ルテニウムを安定的に供給している。


※1)CoC(Cost Of Consumable):消耗品コスト

※2)PGM(Platinum Group Metals):白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム

 

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投稿者:gotsuat 10:04| 知識