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2000年08月08日

【流通】小売業からのアプローチ

あ: 今日はSCM構築について話を進めていきたいんですが
家電小売りのケーズデンキが
SCM構築の一環として取扱い商品の内、約半数を
計画発注方式に変更するそうです

な:
 まず、従来の方法とどのように違うのか
つまりメリットがどのようなカタチで出るのか?
SCMはメーカーによる構築が主流だったけど
小売りによるSCM構築という事で
取引き方法もどのように変化するのか?注目したいね

あ:
 そこで今日の要点を言いますと

 

    ・ モデルチェンジの多いPCや、まとめ買いの方が得なエアコンの一部は
      除外
   ・ POS情報をもとに3−5ヵ月先の販売数量を予測
   ・ 予測には専用ソフトを利用する
   ・ 小売り側からのSCM構築
   ・ 予測の精度は今後の実験を積み重ねて高めていく
   ・ 全社の在庫量と一週間分の各店の売上数量をメーカーに開示
   ・ 一方、コンテナなどによるまとめ買いの商品も増やす

 

       という事なんですけど、「な:」さんはどう見られますか?

な:
 流通構造を構成するプレーヤーの中でも
SCM構築に力が入っているのがメーカーだと思う

あ:
 サプライチェーンというくらいですから
供給者によるマネジメントが進んでいたのかもしれませんね
特に最近では外資系企業による取り組みが多く見受けられます

な:
 海外で得たノウハウを日本でも導入しようとしている

あ:
 日本企業でも海外での事例を参考にしていることが多いですから
方向性としては同じなんでしょうけど・ ・ ・
なかなか進めない部分もあるみたいですね

な:
 日本の流通構造は独特だと言われているからね
そうした日本の流通構造の硬直化した部分に対して
一種のカンフル剤のような役割にもなっていると思うんだよ

あ:
 P&Gやユニリーバによる取り組みがいい例だと思います

な:
 今までは外資系企業は、メーカーを中心として
日本への進出が多く見られたけど
今の日本の小売業界の混迷をいい機会として
海外大手小売業の日本進出も十分に考えられる

あ:
 カルフールやコストコが既に進出を果たしていますね

な:
 日本の小売業の買収や提携も考えられるね
こうした手法も含めて今後の動向を見るべきだよ
こうした取り組みによって
今まで不明確になりがちだった在庫リスクとコストを
メーカーと小売りで分担していこうって動きが注目だよ
もちろんすぐには良い結果が出るとは限らないけど
需要予測にソフトを使うみたいだし
実績を積み重ねていけばいく程
より正確な発注量が割り出せると思う

あ:
 いろんな条件によって
発注量を割り出す「係数」が
どんどん正確なものになっていくという事ですね!

な:
 日本企業も動き出したよ!
internetを利用したOPENな取引き市場も登場し始めているし
B to Bの関係が日本でも変わろうとしている
「取引き」はもちろん相手あっての事だけど
自ら変えるか、変わるのを待つのか・ ・ ・
貴方ならどっち???

 

◇◇◇関連記事◇◇◇

 

『ケーズデンキ 商品の半数を計画発注に』
ケーズデンキは2002年度までに取扱い商品の約半分を計画発注方式に変更する。実績をもとに販売予測をたて、3−5週間単位の需要量をメーカーに発注する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 13:44| 流通