<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2004年09月10日

【流通】三越、名古屋栄店の隣接地に都市型複合商業施設として新店舗を来春開業

――シニア層を満足させるリアル店舗展開――

三越は、2005年3月に名古屋栄店の隣接地に新店舗を開業する。この店舗は従来の百貨店業態とは異る新しいスタイルの専門店商業集積で、店舗名称も独自のものとする。店舗名は「LACHIC」(ラシック)。既存の名古屋栄店と合わせ、都市型複合商業施設として新しい時代の三越へとさらなる発展を目指す。
ラシックは、楽しい音感を持つ「LA」と「CHIC(しゃれた・粋な)を組み合わせた造語。「自分らしく」という店舗が提案するキーワードと「暮らし」の音順の入れ替えも要素として加え、「上質な暮らしをトータルに演出できる場所」という意味で命名した。
店舗の立地は名古屋でも有数の人通りがある久屋大通りと大津大通りに面しており、この2つの通りを店内3階までの吹き抜け空間が結ぶ構造になっている。4階には建物正面の久屋公園の緑と強調した空中テラスを設け、グリーン計画に配慮した空間を提供している。バリアフリー化の積極的な推進により、行政が定める「利用円滑化誘導基準」をクリアし『ハートビル法』の認定も受けている。さらに建物に加わるエネルギーを吸収する制震装置(制震ダンパー)を館内62箇所に設置、地震や風による建物の揺れを抑制し安全性や居住性の向上を図っている。また環境面でも地域冷暖房施設のサブプラントを建物内に設け、エネルギー利用の効率化、環境への付加軽減を図る。
今回の新店舗は立地条件や、バリアフリー対策、制震設計などの設備対策から、これまでの既存の店舗よりシニア層や身体障害者などにも配慮されていることがえられる。少子高齢化社会を迎えるにあたり、今回の店舗はこれから人口に占める割合が多くなってくるシニア層に対しての戦略を考えた上で立地条件、設備ともにメリットを持っており、今後の新規小売集約店舗設立のひとつのモデルとしての方向性を見せていると考えらる。今後も他の商業施設の再開発においては、こうしたシニア層に受け入れられる設備、環境を整えたショッピングモールなどが登場してきそうだ。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:32| 流通