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2004年09月27日

【知識】京セラ、ソーラーエネルギー事業の太陽電池モジュール生産増強で「世界4極体制」を確立

京セラは、世界市場でますます高まっている太陽電池の需要に対応するために、ソーラーエネルギー事業における生産体制の増強、および供給能力の向上を図る。
現在、日本のみならず、加速度的に需要の高まっている欧州、導入インセンティブを充実させつつある米国、また国家戦略としてエネルギー政策に取り組み始めている中国、その他、生活ライフラインとして重要性が増している発展途上国など、世界的に太陽電池の有用性と有効性に対し理解が深まってきている。
京セラはそのような時勢において、まず、メキシコ(ティワナ市)に新設した太陽電池モジュール組立工場を本年10月1日より稼動し、同工場から直接、アメリカ大陸への製品供給を始める。また、同日、チェコ(カダン市)にソーラーエネルギー関連会社(KYOCERA Solar Europe s.r.o.)を設立(予定)し、来年4月には、同地で太陽電池モジュール組立工場を稼動してドイツを中心とするEU圏諸国へ同工場から製品の供給を開始する。
昨年11月より稼動している中国(天津市)に続き、これら米国市場向け・欧州市場向けに現地製造拠点を整えることにより、三重伊勢工場と合わせ、日本・欧州・米国・中国という太陽電池の世界主要4市場において、それぞれのニーズに迅速に対応できる供給体制を確立する。
京セラは、多結晶シリコン太陽電池の製造において、シリコン原料の鋳造から太陽電池素子(セル)の製造、太陽電池モジュールの組み立てまですべて自社内で一貫生産を行ない、「高性能」・「高品質」を市場に約束する事業展開を図る。今回の生産体制の増強により、シリコン原料の鋳造から完成品まで「自社完結型一貫生産」では世界最大の太陽電池生産規模になる。
今後電力供給の要として、ソーラーエネルギーの活用が広がると思われるが、世界の主要消費地域でのニーズの拡大化、多様化に対応するに、各拠点での独自生産力も重要となる。各拠点での成功事例などの情報共有化による相互成長も重要なファクターになると思われ、今後、世界各地での生産体制を構築する際に、成功事例の共有と地域毎の特性に合った適用方法などを企業の知的資産とした応用は、ロジスティクス的な活用と言える。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:25| 知識