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2005年12月28日

【知識】三省堂と日本IBM、書籍販売データ提供

三省堂書店は、書籍の販売実績をほぼリアルタイムで提供する出版社向けの販売データWeb配信サービス「本DAS−P」を開始した。これにより、書店での書籍の売り上げや出版界全体の傾向や動向を把握でき、正確なデータに基づいた適正な増刷や販売活動が可能となる。同システムは、日本IBMのデータ・センターでのハウジング・サービスで実現されている。
これまで出版社は、店頭での販売状況をタイムリーに参照することが困難であったため、書店の在庫が切れてから発注を受け増刷することが多く、販売機会の損失となることも少なくなかった。また、売れ筋本の適性な増刷時期を逃すことで大量の返本が発生することもあった。
今回、三省堂書店が開発した「本DAS−P」は、インターネット経由で、全国の三省堂書店(41店)と岩波ブックセンターの計42店の販売状況を提供するサービスで、任意のタイトルや期間、ジャンル、出版社などを指定して、検索することができる。「本DAS−P」は、ブラウザからいつでもどこでも参照することができるため、出版社は、書籍の企画、営業、増刷から販売機会損失の防止、販売の効率アップ、返品率の減少へと繋がる効果的な業務運営を目指すことが可能になる。
出版社にとって、書店での実績をリアルタイムで参照できることにより、返本リスクの軽減と共に、販売機会の損失を防ぐ書籍供給体制が構築できる。出版社、書店、さらには印刷事業者など、書籍のサプライチェーン全体における最適化へ向けたサービスとして活用が期待される。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 12:07| 知識