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2006年03月24日

【流通】スクウェア・エニックスと学研、学習コンテンツ開発を目的に業務提携

――教育市場で存在感を増すゲームコンテンツ――

スクウェア・エニックスと、学習研究社は、ゲームの表現メディアとしての機能を活用した学習・啓蒙コンテンツ(以下シリアスゲーム)の開発・販売において、業務提携を行うことに基本合意した。両社は、この提携の第一弾として、2006年5月1日に、共同出資により新会社「株式会社SGラボ(エスジーラボ)」を設立する。
コンピュータゲームは、文字や映像、音楽はもとより、双方向性やストーリー性、コミュニケーションなどの要素を統合し、かつユーザーによる主体的な関与を生み出すメディアである。シリアスゲームは、このようなコンピュータゲームの表現メディアとしての機能とその開発技術、ビジュアル・デザインを応用することにより、社会のさまざまな分野における問題解決を目的として制作されるもの。海外では既に、学校教育や職能訓練、公共機関による社会啓蒙活動などの多くの分野でシリアスゲームの利用が始まっている。スクウェア・エニックスと学研は、今回の業務提携および新会社SGラボの設立を通じて、シリアスゲーム事業に参入する。
昨今、学習・教育を取り巻く市場では、少子高齢化、人々のライフスタイルの変化、企業の国際間競争の激化などを背景に、生涯学習や企業研修に関連する市場が拡大している。また、公共機関や企業による、環境問題などの社会的課題に関する啓蒙・啓発活動も活発になってきており、新会社SGラボでは、こうした市場動向を踏まえ、スクウェア・エニックスのゲームコンテンツ開発における高度な技術・ノウハウと、学研の豊富な教育・知識コンテンツ・ノウハウ、教育機関とのネットワークとを集結・融合させ、(1)学校その他教育機関、(2)社会的啓蒙活動、(3)企業・職能トレーニング、(4)(1)〜(3)以外の個人的能力開発、の四つの分野を当面のターゲットとして、シリアスゲームを企画・開発、提供していく。
日本は、コンピューターゲームというメディアにおいて国際的にブランド認識されているコンテンツも数多い。今回のようなシリアスゲームのニーズが高まることにより、爆発的なヒットを記録したゲームや人気のある登場キャラクタを登用したシリアスゲームなど、教育を目的とする様々なコンテンツが開発され、書店や玩具などの既存流通網、あるいはダウンロードなどにより拡大していく可能性がある。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:15| 流通