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2006年06月26日

【流通】アピカ、植物系生分解性プラスチックリング採用のノートを発売

――環境配慮型商品量産に向けた流通構築――

王子製紙グループのノート等紙製品メーカーであるアピカは、三菱樹脂が開発したトウモロコシ由来の植物系生分解プラスチックワイヤーをノートのリング綴じ基材として業界で初めて採用した「エコリングノート」を、新ブランド「オフィシャルノート」シリーズの一部として7月より発売する。
三菱樹脂は、植物由来のプラスチック「ポリ乳酸」を主原料に使用したフィルムやシート、成形品を開発し、環境への取り組みに先進的な企業を中心に販売してきた。そして、それらの開発で培った材料設計技術、加工技術を活かして、植物系生分解性プラスチックワイヤーを開発し、リングノートやリングカレンダーへの採用活動に注力してきた。
一方、王子製紙グループのノート等紙製品メーカーであるアピカでは、より環境に配慮したリングノートを開発するため、廃棄時に分別が必要であり、またノートからの取り外しが困難な金属製リングの代替素材として、植物を主原料とし、紙と同様の焼却処理が可能で、埋め立て処理の場合も土中で水と二酸化炭素に分解される生分解性を有し、二酸化炭素排出量の抑制にも効果があることから、今回、植物系生分解性ワイヤーを使ったリングの採用を決めた。なお、大手ノートメーカーとしての本格採用は今回が初めてとなる。
アピカでは、ノート基材には中性再生紙、植林木紙などを積極的に使用することで、王子製紙グループの企業行動憲章に謳う「紙のリサイクル・森のリサイクルを通じての環境との調和」を推進している。この「オフィシャル エコリングノート」は表紙も含めて全ページに古紙パルプ配合100%の再生紙を、また表紙や本文の罫線には、環境に配慮した大豆油インクを採用した。初年度5万冊の販売を目標としている。
文房具など身近な日用品に関しても、環境配慮のために使用材料が本格的に見直され、新材料による量産にも対応するため、材料の調達網、設備投資など製作工程の改良、リサイクル網構築など、商品製造を取り巻く流通網が大々的に見直されてきそうだ。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:25| 流通