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2006年07月25日

【流通】グルメン、自社配送網を生かし小売店舗を独自展開

――運送業の新たなビジネスモデル――

運送会社グルメンは今月8日より「アットマート上溝店」を開店し、連日の賑わいを見せている。グルメンは食品スーパー約20社の物流を担うほか、約80社を相手に加工食品や練り商品の卸売りを手がけている。また築地市場の仲買の権利を持っており、一方で小売部門(食品スーパー:ブランド名アットマート)を展開し、物流・商流の一貫体制を身上としている。
「アットマート上溝店」は周辺のスーパーに比べ加工品、日配品の価格が安い。同社の厚木第一センターでは、全国約2000のメーカーからその日安く仕入れられる「掘り出し物」情報の連絡を受ける。大手スーパーは翌日販売分の日配分を注文するので、メーカー工場では大目に生産を行うため毎日のように在庫が発生する。グルメンはその在庫を卸値の70%〜50%で引き取ることを可能としている。またリアルタイムで入る情報を基に、首都圏を走り回る約350台のトラックを使って引き取りに行き、稼働率を高める運送会社ならではのコスト削減も大きな武器。既存の物流業務の隙間をぬった社内物流網の活用がアットマートの物流効率を上げている。アットマートの2007年3月期の売上高は30億円の見通し。グルメンは年内にも東京都内に5号店を開店、3年以内東京都と神奈川で10店まで店舗網を拡大させる計画である。
B to Cの業態を持ち、競争力のある商品を自社の最大の強みを活かして流通させるビジネスモデルは今後も注目される。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 14:02| 流通