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2006年10月03日

【知識】松下電工、異業種連携で新システム実用化

松下電工、鶴見花き、岩谷マテリアルの3社は、異業種で連携し、業界で初めて、LEDや冷陰極管を光源とした照明器具による光合成を応用した生花の常温輸送システムを実用化した。
主な特長としては(1)照明器具の光を活用した光合成作用により、輸送中の花の品質・鮮度保持が可能(2)常温輸送とすることで、低温輸送にかかる輸送コストの削減が可能(3)光による光合成を活用することで、花の開花調整と、流通品質の向上につながる、などがあげられている。
従来、生花を輸送する際、開花を防ぐために生花を箱詰めにして低温で輸送していたため、多額の輸送コストがかかっていた。また生花店で常温になり急に光を浴びることで、一斉に開花してしまい、顧客が購入した後の花もち期間が短くなってしまうという問題があった。 
そこで、照明器具メーカーの松下電工と、花き卸市場の鶴見花きでは、生花の光合成に着目。生花をバケツの水につけたまま輸送し、輸送中も照明器具による光を太陽と同じように12時間周期で当てることで、生花の光合成を促し、生花を新鮮な状態で花店まで輸送することを検討した。さらに、輸送コンテナメーカーの岩谷マテリアルと協力し、輸送コンテナに「LED」や「冷陰極管」を光源とした省エネの照明器具を取り付けて、生花を常温で輸送するシステムを開発。これにより、より鮮度が高く長持ちする生花を一般消費者へ届けることができるようになった上に、輸送コストの大幅な削減が可能になった。また可動式の輸送コンテナに、照明器具を点灯させるためのバッテリー電源を搭載。輸送中もコンセントなどからの電源供給が不要となり、生花の生産現場から流通プロセスまで電源供給の制約なしで輸送できるため、作業効率アップの実現につながる。
この常温輸送システムは2006年9月から試験運用を開始中で、年内の本格稼動を目指していく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 13:52| 知識