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2021年08月18日

【知 識】オンワード樫山と三陽商会 廃プラスチック資源循環への取り組みに参加


オンワード樫山と三陽商会は両社の納品物流業務を担うセンコーグループホールディングス(以下 センコーグループ)と協働し、動静脈一体物流を活用して効率的に廃プラスチックを回収し再生するレコテックの資源循環プラットフォーム実証事業に参画した。

昨今、海洋プラスチック問題の深刻化からプラスチックごみの削減と再利用が喫緊の課題となっている。イギリスのエレン・マッカーサー財団は2016年の報告において、「現在のスピードでプラスチックの利用を進めた場合に、2050年までには海中のプラスチックの重量と魚の重量が等しくなる」という衝撃の試算を発表した。

このような状況を受け、世界中でサーキュラー・エコノミー化を進め、持続可能な社会にするために様々な取り組みが活発になっている。日本のアパレル業界でも衣服を店頭で回収し、リサイクルやリユースをするなどの取り組みが進められている。しかしサプライチェーンの過程で発生するプラスチックでは、非常にきれいな状態で排出されるにも関わらず、現状ではほとんどがサーマルリカバリー(熱回収)に留まっている。物流拠点や各店舗で発生する廃プラスチックをマテリアルリサイクルするためには、薄く広く分散した廃棄物を効率的に回収することが必要不可欠で、そのためには企業横断的に仕組みを構築することが極めて重要であると考えられる。

オンワード樫山と三陽商会は両社の物流倉庫・店舗等から排出されるプラスチックを、量と種類を見える化した上で、センコーグループの納品車両を活用して回収し、マテリアルリサイクル施設にて再生する実証事業に協力する。

実証事業ではレコテックが提供する資源循環プラットフォームシステム「Material Pool System(MPS)」および廃棄物を記録するWebアプリケーション「GOMiCO」にて、廃プラスチックの量と種類を可視化し追跡・管理することで、静脈サプライチェーンの各プロセスにおけるトレーサビリティを担保する。これを前提に東京都の「再生利用指定」を受け、許認可外の車両を使った動静脈一体物流を実現することが可能になった。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識