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2021年08月06日

【流 通】パナソニック 欧州でスマートガスメーターを用いたユーティリティサービス展開


パナソニックは日本国内で培ったガスメーターデバイス技術を生かし、スマートガスメーターの導入が進む欧州で、2021年秋からガスユーティリティサービスの提供を開始する。

エネルギーの安定供給や効率化による環境負荷低減などの観点から、スマートガスメーター市場は大きな伸張が予測されている。特に欧州では2008年にEUが掲げた環境目標20−20−20(トリプル20)の導入をきっかけに、生活インフラのスマート化が義務づけられるなど各国で導入が進んでおり、業務の効率化、計測データの活用による新たなサービス提供などが期待されている。

スマートガスメーターには電池だけで長期駆動できる低消費電力性能と高信頼性の両立が求められる。近年、通信キャリアの基地局を用いたNB−IoT(※)など省電力に配慮した通信ネットワークの採用が加速しているが、通信キャリアとメーターごとに契約しなければならないなど、運用面での煩雑さや負担増といった問題も表面化している。

そこでパナソニックはスマートガスメーター向けの弁や圧力センサー、感震器といったデバイスに加え、NB−IoT接続サービスからデータモニタリング、そして収集データの解析・活用までをワンストップで提供するガスユーティリティサービスを開始する。2021年秋にイタリアから導入を始め、欧州域内で広げていく予定にしている。

パナソニックは地震の揺れやガス漏れなどを検知するセンサー技術、ガスを遮断する弁機構など地震多発国ならではの技術を磨き、ガスインフラの安心安全に貢献してきた。さらに日本国内で培った技術を生かして、フランスやイタリアなど現地のガス会社が行うスマートメーターの導入実証に日本メーカーとしていち早く参画してきたほか、2014年からはイタリアでガスメーターデバイス事業に参入するなど、スマートガスメーター導入の動きに合わせて欧州のニーズに対応した事業を展開してきた。

※ NB−IoT(Narrow Band IoT)
180kHzと非常に狭い帯域幅を使用し、通信速度は上り62kbps/下り26kbps、狭帯域かつ低速のため消費電力が少なく電池による長時間駆動が可能

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通