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2021年06月02日

【流 通】川崎汽船 船舶運航データに含まれる海水温度の情報提供を開始


川崎汽船はシップデータセンターが運営するIoS−OP(※1)を通じて法人漁業情報サービスセンター(以下 JAFIC)に対し、川崎汽船が保有・運航する船舶に搭載された統合船舶運航・性能管理システムK−IMS(※2)から収集した船舶運航データに含まれる海水温度の情報提供を開始した。

海水温度の情報は漁場形成や漁海況の現況把握と予測に欠かせないもので、人工衛星から得られる情報に加え、協力漁船や調査船で収集する海況情報と合わせて総合的な分析に活用されている。しかし近年では漁船や調査船の隻数が減少していることから、海況情報の充実が課題となっていた。

JAFICはデータ不足を解消し漁場形成や漁海況予測の精度向上につながる新たな情報源としてIoS−OP上の商船の運航データに着目し利用する取り組みを開始している。この取り組みにより川崎汽船の運航船舶から得られたデータを利用し、漁獲量の向上や燃料費の削減などの経済性が向上され、船舶の運航データを利用した新たな価値の創造への第一歩となることが期待される。

川崎汽船は船舶データを提供することによりIoS−OPを核とした更なるデータの利活用推進と海事産業の発展に貢献するとともに、イノベーション創出を目指す企業との間でのビジネスモデルの構築により船舶の安全運航や環境改善への取組みを加速する。

※1 IoS−OP
Internet of Ships Open Platform
船舶の運航データについて、船社などデータ提供者の利益を損なわずに関係者間で共有し、造船所、メーカー等へのデータ利用権や各種サービスへの提供を可能とするための共通基盤。会員組織であるIoS−OPコンソーシアムには2021年4月末現在64社が参加

※2 K−IMS
Kawasaki Integrated Maritime Solutions
船陸間通信システムを利用した、陸上から船舶の運航管理・機関プラントの状態監視・本船性能解析を行う機能を持つ船舶ICTシステム

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通