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2021年06月02日

【知 識】三菱重工業と日本IBM CO2流通可視化プラットフォーム構築で協力


三菱重工業と日本IBMは二酸化炭素(CO2)の排出をネット・ゼロにするカーボンニュートラル(脱炭素社会)に貢献するため、CO2を有価物として活用する新社会への転換を目指すデジタルプラットフォーム「CO2NNEX(TM)」(コネックス)の構築に向けて協力し、来るべき新世紀へのクリーンな地球環境の保全に正面から取り組む。具体的には、現状では貯留や転換利用と選択肢が限られているCO2の流通を可視化・整流化することにより用途の選択肢を広げ、全ステークホルダーが一丸となって地球環境保護に貢献できる世界観を生み出す。

2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指す世界各国において、CO2を回収して貯留や転換利用するCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)への期待が高まっている。現状、回収されたCO2の行き先は、廃棄コストを払って貯留されるか、または価値資源として取引される。将来的にCO2の資源化需要を高めるには、バリューチェーンにおける現状の課題を顕在化させるとともに、回収・輸送・貯留・分配・転換利用といった業務の流れ全体を最適化するための仕組みをつくることが重要とされる。

この目的を実現するため両社はCO2NNEX(TM)により、サイバー空間上におけるCCUSバリューチェーンの可視化を目指す。実社会では回収後の総量、移送量、購買量、貯留量などといった別々のフェーズでしか見ていなかったCO2の流通全体をつないで可視化するとともに、その証跡を残すことで投資やコストの観点で検証することも可能となる。また販売したいエミッターと購入したい需要家をマッチングさせ、工業や農業、燃料などの新用途に対する供給も実現できることからCO2活用の裾野が広がる。このCO2エコシステムの活性化はカーボンニュートラルを促進することから、いち早くCO2NNEX(TM)を導入しCO2流通を整流化することで、地球環境保護を加速することにつながる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識