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2021年04月06日

【知 識】JAXAとNTTデータ 3次元地図の高精度化に関する研究開始


宇宙航空研究開発機構(以下 JAXA)とNTTデータは人工衛星に搭載したレーザ高度計(※)を活用した3次元地図の高精度化に関する共同研究を2021年1月から2022年3月にかけて実施する。

共同研究ではJAXAのレーザ高度計に関する技術とNTTデータの3次元地図に関する技術を掛け合わせて、樹木や植生に覆われた森林域における3次元地図作成の技術課題の解決を図るとともに、防災をはじめとする多様な分野で活用される3次元地図の高精度化に取り組む。

今回の共同研究でJAXAはレーザ高度計が取得したデータを用いて、地盤面の高さを正確に測定する技術を研究し、3次元地図高精度化への寄与を目指す。また、この成果を軌道上実証を含む今後のレーザ高度計による地球観測技術の研究に反映する。一方、NTTデータは衛星画像から作成した樹高等を含む地表面の高さモデルおよびレーザ高度計により測定した高さデータを用いて、地盤面の高さモデルを正確に作成する技術を研究する。研究の成果を用いて、デジタル3D地図サービスにおいて世界のハザードマップ等の高精度化を実現することを目指す。


※ レーザ高度計(ライダー)
自身が発射したレーザが対象で反射した光を受信し、送受の時間差を計測することで対象までの距離を測る装置で、これまでに地上・車載・航空機搭載等で多くの観測例がある。宇宙からの地球観測に用いることにより、通常の衛星画像では、直接観測の難しい樹木や植生におおわれた地盤面を高精度に観測することができる。宇宙機搭載としては小惑星探査機「はやぶさ」等に搭載された実績があるが、それらに比べ軌道高度が高く、レーザパワーが約1,000倍近く必要となる「地球観測用レーザ高度計」に向けて研究開発を行っている

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識