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2021年01月27日

【アジア】ウェザーニューズ タイ国鉄に鉄道気象サービスの提供開始


ウェザーニューズはタイ国鉄に向けて、2021年1月から鉄道事業者向け運行可否判断支援サービス「Go or NG Decision Support」の提供を開始した。東南アジアの鉄道事業者による気象情報の活用はタイ国鉄が初めてで、ウェザーニューズとして鉄道気象サービスの海外への提供は、台湾の鉄道会社に次いでタイが2件目となる。同社は将来的にタイだけでなく東南アジア諸国に鉄道気象サービスを展開し、気象リスクを踏まえた運休や規制などの安全運行をサポートすることを目指す。

これまでタイ国鉄では日本の鉄道のように気象条件に応じた運行規制基準がなく、災害を想定した運休や規制の判断がむつかしかった。しかしタイでは特に6月〜10月の雨季に台風や短時間強雨・雷雨による冠水や土砂崩れなどの被害が発生する。災害発生後に気象条件が厳しかったことを把握することもあり、安全性と安定性を追求した運行を行うには、従来のやり方では難しい局面も多く見受けられた。

ウェザーニューズがタイ国鉄に提供を開始する鉄道気象サービスは、日本国内の大手鉄道事業者約80%で導入され、気象リスクを加味した計画的な運休、車両退避、運行再開のタイミング等の判断のサポートを行う。ウェザーニューズの国内の鉄道事業者、タイの航会社等へのサポートや、全世界の気象情報を扱う実績をもとに運行可否判断支援サービス「Go or NG Decision Support」では、沿線に設置してある観測機からの雨量データと気象予測を提供する。今後は各路線の雨量観測データの分析と運用をしながら、最適な運行基準値を検討し、雨量データが基準値を超えた場合に冠水や土砂崩れのリスクをアラート通知することで事前の運行計画の判断をサポートする。

タイ国鉄はバンコクを本拠地とするタイの国営の鉄道事業者で。バンコクを起点に各地方都市を結び、総延長は約4,000kmの路線を保有している。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| アジア