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2021年01月12日

【知 識】三井化学と日本IBM 太陽光発電関連の新たなソリューション開発・販売計画


三井化学と日本IBMは、IBMのグループ企業であるThe Weather Company(以下:TWC)の天候データを活用し太陽光発電関連の新たなソリューションの開発を協同して実証および事業開発計画を進めてきた。

国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)においても再生可能エネルギーが取り上げられ、世界的に太陽光発電施設の建設・運用が増加している中で三井化学グループは、「太陽光発電の診断・コンサルティング事業(※1)」に取り組んでおり、この事業を今後グローバルでさらに発展させるため、TWCが保有する高精度な天候データ、日本IBMがもつAIの専門性や知見を用いて、精度の高い日射量データを算出する技術を開発した。これに加えて日射量未来予測精度向上と太陽光発電量未来予測をベースとした新たなソリューションの開発および販売計画を策定した。

三井化学は既に国内およびインドにおいて太陽光発電の診断・コンサルティング事業を手掛け多くの実績を上げている。またアジア、中東、アフリカなど、今後太陽光発電プラントプロジェクトの本格化が期待される地域を中心に太陽光発電関連ソリューションビジネスについて、構想策定コンサルティングからソリューション提供、アフターサービスまで展開し、再生可能エネルギーの世界規模での活用に貢献するビジネスを拡大する意向を持っている。

TWCは2016年よりIBMのグループ企業となった世界で最も予測が正確な気象情報サービス会社(※2)で、日本IBM内に「アジア太平洋気象予報センター」を設置しており、気象予報士が24時間365日常駐して、企業向けの気象データをクラウドサービスで提供している。TWCはAIを活用して精度が高く、15分毎に更新される500メートル・メッシュという狭い範囲かつ最大15日先までの予報データを収集でき、気温や降水量、風向・風速、気圧といった一般的な項目のほか、直達日射量、体感温度、雲量など、ビジネスへの影響分析に活用するための豊富な予報、現況、過去データをAPIで全世界あらゆる地点で提供している。またIBM Weather Operations Centerという総合気象ダッシュボード・ソリューションにより、気象データに衛星データ他多様な地理空間データセットと掛け合わせてビジネスへ影響を分析しあらゆる業種のお客様の意思決定を支援している。

三井化学と日本IBMはお互いのデータやノウハウを活かし、世界各地の日射量を高い精度で算出する技術を開発し精度検証を行った。また新たなソリューションビジネスとしての日射量および太陽光発電量未来予測サービスのプロトタイプの開発と販売展開計画を作成した。

今後、TWCが提供する様々な気象パラメータと地理地形データ分析基盤「IBM Weather Operations Center」を利用し、三井化学が持つ太陽光発電所の発電量に関わるデータをAIに学習させ、精度の高い日射量未来予測モデルおよび太陽光発電量未来予測モデルを開発し、発電量未来予測・需要未来予測などのサービスを、021年度中の開始を目標として提供・販売する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識