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2020年12月07日

【物 流】東芝 世界最高精度で推定するAIを開発、2021年度に物流ロボット実用化


東芝は通常の可視光カメラで撮影した画像から、不規則に積み重なった物体の個々の領域を高精度に推定する人工知能(AI)を開発した。新たに開発したAIの物体領域の推定における推定精度は世界トップの性能であり、従来の3次元センサーを用いたAIと比較して事前学習の手間を大幅に削減することができるため、容易に導入できる。

物流現場では倉庫内の荷物の搬送や荷降ろし、ピッキング等の作業もロボットによる自動化が進められている。また、コロナ禍においては、倉庫のソーシャルディスタンスの確保のための物流ロボット導入がさらに加速することも想定されている。そのような状況で、本AIは、自動荷降ろしロボットなどの物流ロボットに搭載でき、荷降ろしやピッキングを正確に行うことができる。

作業の自動化には自動荷降ろしロボットやピッキングロボットが多種多様な荷物の領域を正しく認識し、的確につかむことが必要であるが、東芝は、物体の候補を点で推定する物体領域抽出方式を開発することで、乱雑に積み重なり荷物同士が大きく重なっているような状況においても、通常のカメラで上から撮影した画像から個々の荷物の領域を高精度に推定することに成功した。

今回開発した方式は、事前学習を通したニューラルネットワークを用いて画像内の画素ごとに物体の特徴を示す特徴値を求め、似た特徴値となった画素同士をまとめてその中の代表点を物体の候補点とする。最後に、その候補点に対する物体の領域を画素ごとに推定する。
東芝は、本AIを組み込んだ荷降ろしロボットを2021年度(予定)で市場投入する。

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投稿者:gotsuat 09:45| IT関連