<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2020年11月20日

【環 境】東レ RO膜がバーレーンとUAEでの海水淡水化プラントで連続受注


東レはバーレーンのアル・ドゥール第2海水淡水化プラントとアラブ首長国連邦(以下 UAE)のウム・アル・カイワイン海水淡水化プラント向けに、あわせて91万立方メートル/日という大規模な造水量を生む逆浸透(RO)膜を納入する。さらにウム・アル・カイワインは68万立方メートル/日の造水量を誇り、RO膜法による世界最大の海水淡水化プラントの一つになる。

東レグループ現地子会社であるToray Membrane Middle East(略称「TMME」)が製品と技術サービスの提供担う予定で、東レはTMMEを基盤とした現地供給・現地サービスの強化により、世界のエネルギー安定供給を支える中東地域の水不足解決に貢献していく。

アラビア湾岸諸国では人口増加を背景とした旺盛なインフラ投資が行われ、特に多くの飲料水確保のための海水淡水化プラントの建設計画が進行している。新たに海水淡水化プラントを建設する場合には、温室効果ガスの排出削減を考慮し、エネルギー消費の多い蒸発法から、逆浸透圧を利用するRO膜法を採用する事例が拡大している。

今回の受注についてバーレーンのアル・ドゥール第2海水淡水化プラントでは、既設プラント(アル・ドゥール海水淡水化プラント)で使用されている当社RO膜の8年以上に渡る安定稼働実績が評価され、第2期も受注するに至った。UAEのウム・アル・カイワイン海水淡水化プラントでは、中東における当社の堅実な実績及び安定運転に必要な技術提案が高い評価を得て受注につながった。

東レのRO膜は海水淡水化をはじめ、下水の浄化、工業用途など幅広く使用されており、グローバルな営業・生産・技術サポート体制を基盤に世界の水問題解決のため普及を進めていく。これまでの累積出荷量は生産水量ベースで7,900万立方メートル/日以上であり、生活用水換算で5.5億人(世界人口の約7%)の需要量に相当する。東レは令和32(2050)年の世界を示した“東レグループ サステナビリティ・ビジョン”や「持続的かつ健全な成長」の実現に向けた長期経営ビジョン“TORAY VISION 2030”の中で、安全な水の提供を東レグループが取り組むべき課題として掲げている。今後もRO膜をはじめとした最先端の膜技術を提供し続けること、また需要地での技術サービスをグローバル規模で充実させていくことにより、産業拡大、人口増加により今後ますます水需要が拡大することが見込まれる中東地域における水問題の解決に貢献していく。

今回、同社がRO膜を納入する海水淡水化プラントの概要は以下の通りである。

アル・ドゥール第2海水淡水化プラント
・場所 バーレーン王国アル・ドゥール地区
・造水量 23万m3/日
・稼働予定 令和4(2022)年
・建設 SIDEM Veolia(仏)

ウム・アル・カイワイン海水淡水化プラント
・場所 アラブ首長国連邦 ウム・アル・カイワイン首長国
・造水量 68.1万m3/日
・稼働予定 令和4(2022)年
・建設 SIDEM Veolia (仏)

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み【機関】