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2020年11月18日

【知 識】凸版印刷とALSOK福島 ZETAを活用し鳥獣被害対策サービスの実証


凸版印刷とALSOK福島はLPWA通信規格のZETA(※1)を活用した罠センサー(※2)および罠の遠隔リアルタイム監視システムを用いた鳥獣被害対策支援サービスの実証実験を2020年11月17日より福島県大熊町で開始した。

実証実験では凸版印刷が提供するZETAを活用した罠センサー・罠の遠隔リアルタイム監視システムをALSOK福島が提供する罠の設置・見廻り・有害鳥獣の捕獲業務までワンストップで受託する鳥獣被害対策事業に導入し、より効率的な罠の見廻りから捕獲処分作業の実現を検証する。

野生鳥獣による農作物被害や人間の居住地域への出没被害が全国で問題となっており、とりわけイノシシによる被害は東北エリアで急速に広がっている。一方で地元猟友会員の高齢化が進み、設置した罠の日々の見廻り作業が狩猟者にとって負荷が大きいことが課題となっている。また原発事故に伴う帰還困難区域では住民の避難が長期化するに伴い、イノシシの出没エリアが拡大しており、地域によっては住民の帰還や町の早期復興の妨げになっている。このような中で凸版印刷は、ALSOK福島がワンストップで受託している大熊町での鳥獣被害対策事業にZETAを活用した罠センサー・罠の遠隔リアルタイム監視システムを導入し、より効率的な鳥獣被害対策支援サービスの提供を目指し、実証を実施する。

凸版印刷とALSOK福島は実証実験を通じて、ZETA罠監視システムを活用した地方自治体向けの総合的な鳥獣被害対策サービス提供を推進する。また、今後はZETAの通信ネットワーク提供とALSOKの見廻り管理などのソリューションを融合することで、電気柵の電圧の遠隔監視など新たなサービスの開発にも取り組む。


※1 ZETA
ZiFiSenseが開発した、超狭帯域(UNB:Ultra Narrow Band)による多チャンネルでの通信、メッシュネットワークによる広域の分散アクセス、双方向での低消費電力通信が可能といった特長を持つ、IoTに適した最新のLPWA(Low  Power Wide Area)ネットワーク規格。LPWAの規格のひとつである  ZETAは中継器を多段に経由するマルチホップ形式の通信を行うことで、他のLPWA と比べ、基地局の設置を少なくでき、低コストでの運用が可能な方式として注目されている

※2 今回の実証で使用している罠センサーはマクセルフロンティアが設計・製造したものを使用

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識