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2020年11月05日

【物 流】三菱商事 LNGトラック向けの小型LNG充填設備を共同開発、実証実験開始


三菱商事とエア・ウォーターは、LNGを燃料とする大型トラック向けに、LNG充填設備を共同開発した。これは物流施設内の限られスペースに設置できる小型LNG設備(※1)であり、可搬型充填設備という点では日本初かつ停電時にもトラックへのLNG充填ができる自家発電設備を搭載している点では世界初のシステムとなる。またこの設備は排熱回収温水を循環利用することで、寒冷地や湿度が高い地域における氷結トラブルを回避することができる。

日本では大型LNGトラックは商用化されておらず、大型トラックの大半はディーゼルを燃料とし、CO2の削減が求められている。大型LNGトラックは電気自動車や燃料電池車では達成が難しい1,000q以上の長距離走行ができ、従来の大型経由トラックに比べて約10%以上のCO2排出量削減(※2)が期待できる。

両社は三菱商事が従来から展開しているLNG事業やその他のポートフォリオの知見と、エア・ウォーターのLNGタンクローリーやサテライト供給設備などのLNG関連の開発・製造技術や物流ネットワークを有効的に活用し、商用化を目指す。また、低・脱炭素社会の実現に向けて、2020年代半ばを目標とし、当該設備の設置と競争力ある自動車用LNG供給を全国展開していくことを構想している。

※1 今回開発された設備は大型トラック1台分の駐車スペース(3.3m×12.0m)に収まり、費用は従来型LNG充填所の1/2以下、燃料充填時間は軽油と同等以下の10分未満/回、最大で60台以上/日の連続充填が可能となる予定。特許出願済み

※2 平成28年度〜30年度の環境省「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」にて、いすゞ自動車が試作した大型LNGトラックは、高速走行を中心とした都市間輸送にて、1回の燃料充填あたり1,000km以上の走行と、2015年度重量車燃費基準値を達成したディーゼル車比CO2排出量10%程度以上の削減を達成

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| その他