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2020年09月03日

【環 境】アサヒグループ ビール工場排水由来のバイオガスを活用した燃料電池発電の実証事業開始


アサヒグループホールディングスの独立研究子会社であるアサヒクオリティーアンドイノベーションズは、CO2排出量削減の新たなモデルとして、ビール工場排水由来のバイオメタンガスを利用した燃料電池による発電の実証事業を、アサヒビール茨城工場にて開始する。

この実証事業において、三菱日立パワーシステムズは固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell、以下SOFC)『MEGAMIE(メガミー)』を納入する。また、三井住友ファイナンス&リースは、リーススキームによるファイナンスサービスを提供する。

アサヒグループではCO2排出量削減を目指し、工場稼働のためのベース電力を確保できるよう、エネルギー変換効率の高い燃料電池による発電設備導入に取り組んできた。燃料電池のカーボンニュートラルな動力源として、ビール工場の排水処理化工程で発生するバイオガスを用いるため、2018年6月までにガスを高純度に精製するプロセスを開発した。精製したバイオガスを用いて小規模のSOFCで発電する試験を実施、2019年5月には1万時間の連続発電に成功している。

今回の設備が稼働すると、発電出力200kWとして年間発電量約160万kWh(一般世帯約350戸分)の電力を供給することが可能となり、これにより年間1,000トン程度のCO2排出量削減が見込まれる。

アサヒグループでは、食品業界をはじめ技術を活用可能な業界へ幅広く普及させるため、今回の実証事業で得られたバイオガス精製や設備導入に必要な技術に関して、特許を取得することなく、可能な限り情報を公開し、持続可能な地球環境の実現に貢献していくとしている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み【機関】