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2020年08月05日

【流 通】三井E&SマシナリーとNRI 非破壊検査サービスのAI・クラウド化


三井E&Sマシナリーと野村総合研究所(以下 NRI)は、路面下空洞、路面のひび割れとトンネル覆工コンクリート表面のクラックを、AIで自動抽出・解析するシステムを共同で開発した。予定では2020年度から順次運用を開始する。

道路やトンネル等、社会インフラの老朽化に伴って、それらを維持管理していくための調査・点検の必要性が高まる一方、技術者不足も深刻化しているため、調査・点検の効率化が求められている。これに伴い国土交通省が推進するiConstructioniの一環で、各種インフラ構造物に対する点検の機械化とICTや3次元データを活用した業務の効率化が積極的に進められている。

今回、NRIが有するAI技術を活用して、三井E&Sマシナリーが非破壊検査を行って得た調査・点検データをクラウド基盤上で自動解析する技術を両社で開発した。これにより非破壊検査で取得した大量データの解析に必要な専門技術者の負担を削減するとともに、解析時間短縮による効率化および技術者による解析結果の偏りを平準化するなど点検データ解析の品質向上が期待できる。

路面下空洞調査と路面性状調査においては、三井E&Sマシナリーで運用するレーダとレーザーの同時計測が可能な複合探査車での計測データに対してAI技術を適用し、レーダ解析画像からは路面下空洞の自動検出を、またレーザー画像からは路面のひび割れの自動抽出・描画を可能にした。従来のやり方に比べて、レーダ空洞解析では空洞判定・抽出で7割、レーザー画像解析では路面性状ひび割れ率算出のためのひび割れ抽出で9割の時間短縮により、迅速に解析結果を提供できる。今後、解析結果を複合探査車の位置情報と同期させることで、路面状態の経年変化観察など、モニタリングに活用可能な仕組みも検討していく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通