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2020年07月09日

【物 流】国交省 コールドチェーン物流サービス規格「JSA−S1004」発行


国土交通省が主体となって取り組みを進めてきた事業者間(BtoB)のコールドチェーン物流サービスに関する規格「JSA−S1004」が日本規格協会で発行された。

近年、ASEAN諸国において経済成長とそれに伴う所得の向上によって食生活が多様化し、流通段階での温度管理を必要とするコールドチェーン物流への需要が高まっている。しかし、一部の国の事業者では温度管理が不十分なサービスが散見されており、健康被害や輸送途中での食料廃棄が問題となっている。このような背景から消費者や荷主からサービス品質への信頼を得られず、コールドチェーン物流の市場が拡大しにくいことが懸念されている。

こうした状況を受け、日本では2017年7月に閣議決定した「総合物流施策大綱(2017年度〜2020年度)」において、アジア諸国の物流需要を取り込むために日本式コールドチェーン物流サービス等の国際標準化や普及を重要施策の一つに位置付け、取組を進めてきた。

「JSA−S1004」は2018年11月に承認・策定された「日ASEANコールドチェーン物流ガイドライン」で定めた、ASEAN各国政府がコールドチェーン物流ネットワークを整備するにあたって参考とすべき項目に基づき策定されている。またASEAN諸国での普及を前提に日本語と英語の2か国語で作成されており、ASEAN諸国における倉庫事業者や運送事業者が低温保管および低温輸送を行う上での考慮すべき事項が盛り込まれている。

「JSA−S1004」普及によって日本式コールド物流サービスが適切に評価され、国際競争力が強化されることが期待される。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 国際物流