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2020年04月20日

【アジア】キリンホールディングス ベトナムでコーヒー農園のRA認証取得支援を開始

キリンホールディングスはベトナムのコーヒー農園のレインフォレスト・アライアンス認証(※)取得を支援する取り組みを2020年4月より本格的に開始した。同社は生産地の農家とともに持続可能性を高め、将来にわたり良質な原料を安定的に使用していくための取り組みとして2013年よりスリランカの紅茶農園にて同様の取り組みを継続しており、ベトナムのコーヒー農園へ活動の範囲を拡大させる。

スリランカでは、この取り組みの成果として2019年末時点でキリングループの支援で87の紅茶大農園が認証を取得している。これはスリランカ全土のレインフォレスト・アライアンス認証を取得している紅茶大農園の約3割に相当する。2018年からは小農園の認証取得支援と紅茶農園の中の水源地保全活動も開始している。予定では2025年末までに10,000を超える小農園がレインフォレスト・アライアンス認証を取得する。

このようなスリランカでの取り組みで得た知見を生かし、支援先をベトナムのコーヒー農園へ拡大させます。ベトナムはブラジルに次ぐ世界第2位のコーヒー豆生産国で、2019年キリングループが輸入したコーヒー豆の約3割がベトナム産であり、同社グループのキリンビバレッジが販売するコーヒーブランド「キリン ファイア」などに使用された。

ベトナムのコーヒー農園の大半は小農園で適切な教育機会がないために、収量の減少に見舞われたり、不適切な化学肥料の使用などを行っている農家が存在する。認証取得支援のトレーニングにより、現地の人々が水使用量の削減や河川の汚染防止、生物多様性への配慮、日陰栽培の導入や土壌浸食の防止など、農業に関する多様な知識を習得し、より合理的な天然資源使用と気候変動などの環境変化にも柔軟に対応する体制をつくり、生産コストを下げながらコーヒーの品質向上を図ることができるように支援する。まず400軒の小農園農家を対象に支援を開始し、将来的には、コーヒー農園のある地域の水リスクに関する支援も検討していく。

同社は2020年2月に「キリングループ環境ビジョン 2050」を策定し、そこで「2050年に持続可能な生物資源を利用している社会」を目指し、農園に寄り添い原料生産地を持続可能にすることを宣言している。ポジティブインパクトで豊かな地球を目指すために「キリングループ環境ビジョン2050」の新たな取り組みとして、重要な原料生産地であるベトナムのコーヒー農園に対する支援を開始する。

※ レインフォレスト・アライアンス認証
(RA:Rainforest Alliance)
農園の農業活動が環境保護、社会的公正、経済的競争力の全てについてより持続可能であることを、持続可能な農業基準に照らし、第三者認証機関が独立した立場から監査し保証する国際的な認証制度

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| アジア