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2020年04月10日

【流 通】両親のハグによって乳児がリラックスすることを実証


東邦大学医学部解剖学講座の吉田さちね助教と船戸弘正教授らの研究グループは、親子はハグによって副交感神経が活性化し、リラックスすることを初めて実験的に示した。得られた基礎知見は、これまで実体を掴むことが難しかった乳児の安心感や親子の絆を科学的に理解する一助となることが期待される。

親は喜びや愛情を示すとき、赤ちゃんをぎゅっと抱きしめます。この行動は、さまざまな国の親子で見られ、英語圏では「Hug(ハグ)」と呼ばれている。しかし、まだ話せない赤ちゃんが親にハグされた時どのように「感じている」のかはほとんど研究されておらず、わかっていなかった。

今回の研究では母親に乳児を「軽く縦抱きする」、「可愛いと思ってぎゅっとハグする」、「そのまま走れる位強く抱きしめる」という3種の指示のもと、接触圧の異なる3タイプの抱き方を依頼し、それぞれで乳児の心拍間隔の増加率を比較した。

その結果、乳児は母親にハグされている時は、他の2つの抱き方をされている時よりも心拍間隔の増加率が高くなり、副交感神経が活性化したリラックス状態となることが分かった。

あわせて父親や育児経験のある初対面の女性によるハグの影響も調べ、ハグによって乳児も両親も心拍間隔増加率が高まり、リラックスすることが実験的に示された。こうした心拍間隔の変化は、触れ合いによって親子が安らぎを感じる基礎的なメカニズムのひとつである可能性がある。

この研究成果は、将来、言葉を話す前の乳児の認知や感覚処理の発達について理解を深め、子育て方法の科学的な検証や新たな指針づくりに役立つことが期待される。

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投稿者:gotsuat 09:40| 流通