<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2020年02月28日

【知 識】エレコム・京大・立命館大 遠隔新生児蘇生法講習シミュレーター共同開発


エレコム・京都大学・立命館大学は共同で通信技術とIoTを応用した、低コストで訓練効果が高く、遠隔地からの講習を可能とした「新生児蘇生法訓練用シミュレーター」の実用化に向けた取り組みを進める。この案件は総務省の戦略的情報通信研究開発推進事業の支援の元で開発された。

出産直後に呼吸・循環が不安定で仮死状態となる新生児が全体の15%程度存在するため、新生児蘇生術を習得した医療従事者が出産の場に立ち会うことが求められている。そのため、医療従事者は新生児蘇生技術の向上と維持のため、短時間でも効果的な反復トレーニングを実施することが提言されています。しかし現実には産科診療所のような施設でも簡便に反復利用可能な教育資源・設備は十分に広く整備されておらず、教育機会及び教育資源の不足が大きな課題とされてきた。

今回の取り組みでは新生児蘇生法を習得した医療従事者を増やすために、通信技術とIoTを応用した、低コストで訓練効果が高く、遠隔地からの講習を可能とした新生児蘇生法訓練用シミュレーターを実現し普及させることを目指す。

今回開発された「新生児蘇生法訓練用シミュレーター」は医療用聴診器チェストピース部位と交換して使用する教育用IoT聴診器であり、マネキンの胸で聴診したときのみ心拍数などが聞こえる仕組みを実現した。これにより既存の安価な新生児マネキンをそのまま用い効果的に学習できる。また疑似的なパルスオキシメーターモニターをスマートフォン用アプリケーションとして開発しIoT聴診器と連動させたため、指導者がシミュレーションシナリオ進行の状況に合わせて操作できるため負担が軽減される。さらにこれらの機器はインターネット接続により、中核病院や専門施設にいる指導者が、地域の診療所や諸外国の学習者に向けてテレビ電話回線などの通信基盤を利用して遠隔講習を実施できる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識