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2020年01月17日

【物 流】NEDO 無人航空機が緊急時でも自律的に危険を回避できる技術を実証


NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)はSUBARU、日本無線、日本アビオニクス、三菱電機、自律制御システム研究所と共に、2019(令和1)年12月16日から24日にかけて、無人航空機が緊急時でも自律的に危険を回避できる技術を実証する飛行実験を実施した。

一般にドローンと呼ばれる小型の無人航空機や中型の無人航空機は、農業分野などで利用が広がっており、今後も災害時の物資運搬や遭難者捜索、物流インフラなどの用途が期待され、運用数が増加している一方で、「目視外飛行(※1)」や「第三者上空飛行(※2)」の実現の為には、故障および急な雨雲の接近などの緊急時には、地上から指示する必要があると考えられている。

しかしながら離島間物流のように地上と無人航空機間の通信インフラが十分に整備されておらず、地上からの支援が受けられない状況下では、無人航空機がさまざまな緊急事態へ自律的に対応できる技術の実用化が必要不可欠である為、今回実験を実施した。

実験では準天頂衛星システムからの信号を受信する測位受信機を搭載した中型の無人航空機が、故障模擬信号や燃料警告模擬信号、悪天候模擬情報に基づき自律的に経路を変更し、準天頂衛星システムを利用した高精度測位情報を用いて飛行することを確認した。その結果、事前にプログラムされた飛行経路から自律的に経路を変更し、事前に設定された緊急着陸地点まで飛行することが確認された。


※1 目視外飛行
無人航空機の操縦者が自分の目によって無人航空機の位置や姿勢および航行の安全性を確認できない飛行のこと。長距離の物流やインフラ点検には必須であるが、実現には操縦者の目視に代わる安全装置の実施や、衝突回避技術の実装などが必要。

※2 第三者上空飛行
無人航空機の運行に関与しない第三者の上空を飛行すること。市街地などで物流を実施する場合などに必須であるが、実現には、高い安全性や信頼性を確立する技術が必要。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| IT関連