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2020年01月07日

【知 識】カネカと大成建設 外壁・窓で発電する外装システムを開発


カネカと大成建設は共同で建物の外壁や窓と一体化させた太陽電池モジュールで発電する外装システム「T−Green Multi Solar」を開発した。高い発電効率に加え、採光・眺望・遮熱・断熱の各機能と意匠性を備えるとともに、災害時には独立した非常用電源としても機能する。

近年の環境意識の高まりを受け、SDGs(持続可能な開発目標)などへの取り組みの一環として、再生可能エネルギー導入による環境負荷低減を進める企業が増えている。また、近年多発している自然災害とそれにより引き起こされる長時間停電への対策として、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)やLCP(Life Continuity Performance:災害時の居住継続機能)の観点からも、自立電源を確保するニーズが高まっている。

しかし、建物の屋上などに太陽光発電設備を計画する場合、設置スペースが限られているため、発電設備の導入拡大が難しい。大成建設は2014年に建設した技術センター内のZEB実証棟で外壁など外装を利用した太陽電池ユニットを開発・適用し、発電性能の検証・改善などに取り組んできたが、発電効率の向上と意匠性の両立が課題となっていた。

そこで、両社は大成建設の建材一体型太陽電池の設計施工ノウハウと、世界最高効率(※)の発電モジュール製造技術を持ち、住宅分野で高性能な瓦一体型太陽電池の導入実績を有するカネカの太陽電池モジュールを組み合わせることで、外壁・窓で発電する多機能で意匠性を備えた外装システム「T−Green Multi Solar」を開発した。

今後、両社は都市型ZEB(ZEB:ゼロ・エネルギー・ビル)を実現する創エネルギー技術として、環境経営に積極的に取り組む企業、BCPを強化する企業、災害時の活動拠点となる公共施設、LCPを強化したい集合住宅などに対し「T−Green Multi Solar」を積極的に提案していく。

※ 結晶シリコン太陽電池モジュールとして世界最高の変換効率24.37%を達成(カネカ調べ)

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識