2019年12月20日
【流 通】カネカ カネカ生分解性ポリマーＰＨＢＨの能力増強工事完了
カネカは兵庫県の高砂工業所でカネカ生分解性ポリマーＰＨＢＨ（以下、ＰＨＢＨ（Ｒ））の能力増強工事を予定通り終え、２０１９年１２月１７日に竣工式を行った。生産能力は従来の５倍にあたる約５，０００トン／年となりました。
近年、マイクロプラスチックによる海洋汚染が生態系へ影響を与えるとして世界的な社会問題となっているが、カネカが開発した１００％植物由来のバイオポリマーであるＰＨＢＨ（Ｒ）は、海水中で生分解する認証「ＯＫ Ｂｉｏｄｅｇｒａｄａｂｌｅ ＭＡＲＩＮＥ（※１）」を取得しており、海洋汚染低減に貢献すると期待されている。また米国食品医薬品局（ＦＤＡ ※２）、ポリオレフィン等衛生協議会（※３）、欧州委員会（※４）のポジティブリストに掲載され、食品接触用途で使用可能となる国や地域が拡大している。
欧州では使い捨てプラスチック削減に向けて各種規制が強化されており、特にフランスでは２０２０年１月から規制が厳格化され、ＰＨＢＨ（Ｒ）の販売が急拡大する見込みとなっている。国内ではセブン‐イレブン全国約１０，０００店舗で２０１９年１１月からセブンカフェ用ＰＨＢＨ（Ｒ）製ストローの採用が始まっており、また、資生堂様とは化粧品容器の共同開発を行っている。さらにグローバル展開している多数のブランドホルダーともストロー、レジ袋、カトラリー、食品容器包装材など幅広い用途で検討が進んでいる。
※１ ＯＫ Ｂｉｏｄｅｇｒａｄａｂｌｅ ＭＡＲＩＮＥ
海水中（３０℃）で、生分解度が６ヵ月以内に９０％以上になること。ベルギーに本部を置く、国際的な認証機関Ｖｉｎｃｏｔｔｅより、２０１７年９月認証取得。Ｖｉｎｃｏｔｔｅは２０１７年１２月ＴUＶ ＡＵＳＴＲＩＡ Ｂｅｌｇｉｕｍ ＮＶに認証業務を引き継いだ
※２ 米国食品医薬品局（ＦＤＡ）
食品や医薬品、さらに化粧品、医療機器、動物薬、玩具など、消費者が通常の生活を行うに当り接する機会のある製品について、その許可や違反品の取締りなどの行政を専門的に行うアメリカ合衆国の政府機関
※３ ポリオレフィン等衛生協議会
日本における安全で衛生的なプラスチック製食品用器具・容器包装の供給を実現することを目的とした業界団体
※４ 欧州委員
欧州連合の政策執行機関で、法案の提出や決定事項の実施など、欧州連合の運営を担う
※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です
投稿者：gotsuat 09:40| 流通
