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2019年12月11日

【知 識】室蘭工大とNTT西 ブロックチェーン活用のデジタル証明書流通の共同研究


室蘭工業大学とNTT西日本は、近年のリカレント教育(学び直し)の高まりや社会における人材の流動化を見据え、現在大学に依存している個人の学位や学歴等の真正性(※)に関して、ブロックチェーン技術等で『本人の意思によるデジタル証明書の開示/非開示の選択と自由な発行』の実現に向けた共同研究に取り組むことに合意した。共同研究では個人が場所を問わず自身の学位や学歴等のデジタル証明書を容易に発行できることに加え、その真正性を踏まえた取り組みに賛同した機関等で証明することで、人生100年時代における多種多様な就学・就労環境に対応する新しい自己証明基盤の実現をめざす。

人生100年時代においては各ライフステージに応じ、多様な就学・学習・就労形態が出現すると考えられている。このような中、今後の大学運営において在学生の学びの幅を増やすため、学部や大学を跨った連携講座や遠隔講座の充実が求められていると同時に、社会人講座の開設をはじめとしたリカレント教育の取り組みを拡大することが求められている。

リカレント教育の今後の発展や18歳人口の減少を見据えた大学の統廃合が進むものと想定される中、従前から大学が個々で管理してきた「紙/印影等による学位証明」の継続性がひとつの課題となっている。

これまで、室蘭工業大学はイノベーションの創出につながる研究、地域活性化の拠点としての役割を果たすべく、データサイエンス、データエンジニアリングによるオープンな体制でAIやブロックチェーンの適用をめざすAIラボ等を稼働させ、ブロックチェーンにおける高度な知見を形成してきた。またNTT西日本は社会の課題解決を先導する「ソーシャルICTパイオニア」として、これまで学内でしか発行できなかった証明書をコンビニエンスストアで手軽に発行できる「証明書発行サービス」を展開してきた。

両者がこれまで培ってきた知見を活かし、ブロックチェーン技術を活用したデジタル証明書流通を実現する関連技術の確立に取り組む。

※ 真正性
正当な権限において作成された記録に対し、虚偽入力、書き換え、消去、および混同が防止されており、かつ、第三者から見て作成の責任の所在が明確であること

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識