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2019年11月26日

【物 流】国交省 大型車の車輪脱落事故の増加対策強化


国土交通省(以下、国交省)は大型車の車輪脱落事故の発生件数が直近3年間連続で増加している状況を受け、2019年11月15日、関係団体と一致協力して大型車ユーザーに重点点検を求めることとなった。

大型車の車輪脱落事故は2018年度には人身事故は3件を含めて81件発生した。事故が発生した車両には左後輪に脱落が集中していることに加えて、新たにホイール・ボルトやホイールの錆の除去が不十分のままタイヤ交換が行われているおそれがあることが確認されており、車齢4年〜6年が経過した車両で脱輪事故が多発している。また、車輪脱着作業後1カ月以内に脱落が集中する傾向がある。

国交省は、このような現状を踏まえて大型車のユーザーにはボルトの錆の除去などの適正な交換作業の実施や交換後に脱輪の多い左後輪の重点点検を求めることになった。具体的にはタイヤの交換作業は正しい知識を有した者に実施させるように周知すること、著しく錆びたホイール・ボルトやナット、ディスクホイールでは適正な締付力が得られないため使用しないこと、初度登録年から4〜6年経過する車両は重点的に確認するよう啓発すること、増し締めをやむを得ず車載工具で行う場合の実施方法や、その際の締付トルクの確認は必ず帰庫後時にトルクレンチを使用して確認するよう周知させることなどを要求している。

国交省は2018年度に新たに緊急対策を実施するなどの取り組みを積極的に行ったが、依然として不適切なタイヤ交換作業や交換後の保守管理の不備が主な事故要因となっている。これを受け「大型車の車輪脱落事故防止対策に係る連絡会」において、この緊急対策に2018年度の事故発生の傾向対策を追加した「令和元年度 緊急対策」を2019年11月1日に取りまとめ、大型車ユーザーなど関係者に対してその徹底を図る。今後は実態に即した広報啓発方法や点検整備方法を検討するワーキングループを設置し、さらに効果的な事故防止対策を追加的に策定して取り組む。

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投稿者:gotsuat 09:45| 行政関連