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2019年10月18日

【知 識】村田製作所と大阪府大 細菌検査を効率化するポータブル光濃縮システム開発


村田製作所と大阪府立大学LAC−SYS研究所はLAC−SYS研究所の「光濃縮技術」をスマートフォンサイズ(長さ10cm×幅6cm×厚み2cm)の筐体に実装した「ポータブル光濃縮システム」を共同開発した。

細菌検査を行う手法として一般的な培養法は十分な検体の取得に1日から数日かかり、食品工場など食品を扱う場でO157などの有害細菌の有無を確認する際や病院・分析センターで疫病確認のため細菌検査を行う場合などで、多くの時間がかかることが課題となっている。また、従来型の光濃縮システムで検査を行うには大型スーツケースサイズの機器(長さ87cm×幅67cm×厚み72cm)が必要であったため、持ち運びには向いていなかった。「ポータブル光濃縮システム」は村田製作所の小型化技術、LAC−SYS研究所が有する光濃縮技術を活用し、細菌検査の測定時間を大幅に短縮し、容易に持ち運び可能なサイズを実現した。

衛生検査の効率化はグローバルで人とモノの動きが活発化する現代において重要な社会課題となっている。「ポータブル光濃縮システム」により、現在病院や分析センターにおいて数週間の分析期間を要している細菌検査などを迅速化するだけでなく、携帯性を活かして空港や駅などの公共エリアにおける細菌・ウイルスなどのバイオテロの未然防止など、さまざまなシーンでの利用を見込んでいる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識