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2019年08月19日

【知 識】UDトラックス、日本通運、ホクレン 北海道で自動運転トラックの実証実験


UDトラックス、日本通運、ホクレン農業協同組合連合会(ホクレン)は農産品の輸送力確保、トラックドライバー不足の解決に向け、北海道庁の協力のもと、レベル4技術を用いた自動運転の共同実証実験を行う。

労働人口の高齢化や人口減少による労働力不足が急速に深刻化する中、なかでもトラックドライバーについては、2027年には需要に対して24万人(25%)も不足するという研究機関のレポートが出されている。昨今、宅配便のドライバー不足が話題となっているが、貨物物流全体においては、農産物など一次産品をはじめとした、いわゆる商流貨物輸送が圧倒的なウェートを占めており、ドライバー不足が深刻化すると日常生活、ひいては日本経済の停滞につながりかねない事態も懸念されている。

これまでも荷主企業や物流業者が協力し、産地や製造地から消費地までの輸送をパレットで行う一貫パレチゼーション輸送の導入、大ロットの貨物については鉄道コンテナや内航海運を活用したモーダルシフトの推進などで輸送の効率化に取り組んできた。しかし、ドライバー不足は加速度的に進展することが予測されており、自動運転をはじめとした次世代技術の活用によるイノベーションに大きな期待が寄せられている。

このような背景を踏まえ、今般、将来に向けた更なる輸送の効率化の取り組みの一つとして、3社は、ホクレンが保有する製糖工場と集積施設において、UDトラックスが開発したレベル4技術搭載の自動運転トラックを使用した実証実験を行う。日本通運は自動運転技術を使用した輸送業務の効率化に関して、同社の輸送事業における多岐にわたる知見を活かしアドバイスを行う。

また、今回の実証実験に際しては、自動走行実証試験に最適なフィールドとして積極的に実験を誘致している北海道庁が全面的に協力する。道庁は2016年に「北海道自動車安全技術検討会」を設置し、全国に先駆けて産官学連携のもと、自動走行に関し、実証試験の円滑化と研究開発促進のための環境整備や情報提供を行っている。今回の共同実証実験の実施を通じ、社会実装に向けたユースケースや課題を抽出し、物流のさらなる効率化に向けた仕組みづくりを加速する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識