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2019年06月20日

【知 識】アツギ 伊ロナティ社と技術提携 新規シューアッパー事業進展


アツギはイタリアの靴下編み機製造最大手ロナティ社とユニオン工業の協力を得て、2019年4月に着手したシューアッパーの開発の事業化を視野に入れて進展させる。事業化を目指すにあたりアツギはシューアッパー用丸編み機を供給するロナティ社と技術提携することで基本合意した。

従来のニットシューズのアッパー部分は、横編み機で平面の編み生地を作り、これを裁断してミシンで縫い合わせる製法で作られているのに対して、今回導入するロナティDC88XSは、靴下編み機と同じ丸編み機の機構を持ち、生地を初めから靴下の形に編むため、シーム(縫い目)がなく、足の形状に沿った立体型の着用感に優れたシューアッパーが完成する。シーム部が足に当たることがなく、足首部を中心に足を包み込む様な快適な履き心地が得られる。この製法は、生地の無駄が発生しないこと、縫製工程が不要なので生産効率が良いこと、裁断縫製作業が困難な小さなニットシューズ(子供用など)でも容易に製造できることなど、生産上の優位性を併せ持っている。

一方で、DC88XSはシューアッパーに適した生地を編むために、従来の靴下編み機では使用できない太い糸を使用することができ、シューズに適した厚み・弾力・丈夫さを備えた組織を編成できる。

アツギはダブルシリンダー丸編み機を駆使できる企業が希少であることを強みとして、アツギならでは・靴下編み機ならではのオリジナリティを追求し、既存のニットシューズとの差別化を図る。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識