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2019年05月08日

【流 通】キューピー 「ホワイト物流」推進運動の自主行動宣言提出


キユーピーは、国民生活や産業活動に必要な物流を安定的に確保することを目的とする「ホワイト物流」推進運動の趣旨に賛同し、持続可能な物流の実現に向け、自主行動宣言を提出した。

「ホワイト物流」推進運動は、深刻化が続くトラック運転者不足に対応し、国民生活や産業活動に必要な物流を安定的に確保するとともに、経済の成長に寄与することを目的にしている。2019年4月に、国土交通省・経済産業省・農林水産省が、上場会社および各都道府県の主要企業約6,300社に対し参加の呼び掛けを開始した。

キユーピーが、自主行動宣言の中で表明している取り組み項目は、物流事業者の作業緩和やドライバー確保を目的とする「リードタイムの延長」、食品メーカー以外の異業種との取り組みも含めた「船舶や鉄道へのモーダルシフト」などで併せて、キユーピー独自の取り組みとして、入出荷日付情報を事前に提供することによる「荷さばき・検品作業の効率化」や荷役作業の低減につながる「パレットもしくはパレットの面単位での輸送」「小口配送の削減」なども掲げている。

こうした取り組みは年々深刻化する物流環境の厳しさが背景と存在する。1995年をピークに自動車運転従事者数は減少を続け、ここ数年トラックの調達コストは上昇傾向にあり、働き方改革関連法案によるトラック運転者の労働環境の改善に向けた業務の効率化も求められている。燃料価格の上昇やCO2排出規制などの環境保全対策も重要な課題となっている。

キユーピーはこれまでも、荷主メーカーとして、効率的で持続可能な物流の構築を目指し、さまざまな取り組みを進めてきた。小口配送の削減や検品作業の効率化、翌々日納品の実施やモーダルシフトなど、物流効率の向上と共に、CO2排出削減にも積極的に取り組んでいる。同社は今後も持続可能な物流の実現に向け、製配販の業界関係者・行政と連携しながら、サプライチェーン全体の生産性向上を目指す。


■キユーピーの自主行動宣言の取り組み項目一覧
(1)物流の改善提案と協力
(2)リードタイムの延長
(3)船舶や鉄道へのモーダルシフト
(4)燃料サーチャージの導入
(5)発荷主からの入出荷日付情報の事前提供による荷さばき、検品作業の効率化
(6)パレット、面単位の輸送と小口配送の削減、大口配送の促進を実施


■物流効率化に向けたキユーピーの主な取り組み
2010年: 小口配送の削減に着手
2013年: 特定の取引先との間で翌々日納品・検品レスの運用を開始(1月)
2014年: 出荷の平準化に着手
2015年: 事前出荷情報(ASN)システムを業界標準化
(日本加工食品卸協会の標準フォーマット)
2017年: チルド商品の日配物流を手掛けるフレッシュデリカネットワークが稼働
    グループのカット野菜や惣菜などの積載効率の向上が狙い
2018年: キユーピー、ライオン、NPRの異業種3社による共同幹線輸送を開始(8月)
    その他 繁忙期対策として翌々日納品を段階的に実施(8月、12月)
2019年: ゴールデンウイーク期間中に翌々日納品を実施(5月予定)

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通