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2019年03月11日

【流 通】日立製作所 物流業務で実効性の高い配送最適化サービスを開始


日立製作所は、物流業務においてAIやIoTなどの先進のデジタル技術を活用し、実効性の高い配送計画を立案する「Hitachi Digital Solution for Logistics/配送最適化サービス」を、2019年4月1日より日本、中国、タイで提供する。同サービスは、従来、熟練者がさまざまな要件を考慮し、膨大な時間をかけて行っていた車両単位の配送先・配送日時の割り付けや配送ルート策定といった配送計画を、AIを活用した日立独自のアルゴリズムでデータ分析することで、高速に自動立案する。さらに、実際にトラックが配送を行った後のGPSデータを活用し、配送計画と実績の比較・見える化を実現する。顧客との実証実験の結果、従来に比べて配送トラック台数を最大約10%削減できる効果を確認しており、物流コストの削減や配送業務の効率化する。

日立製作所は、同サービスをはじめ、顧客の物流業務のデータを収集・蓄積・分析することでバリューチェーンの最適化を支援するサービス群を「Hitachi Digital Solution for Logistics」として体系化し、提供していく。今後、物流コストの削減や業務効率化を支援するサービスラインアップの拡充と機能強化を推進する。

近年、物流業界では、eコマースの普及や配送ニーズの多様化などに伴い、ドライバーの不足や長時間労働が大きな課題となっている。また、中国やタイにおいては、製造業などによるミルクラン(※1)や共同配送のニーズも高まっている。これらに対応するためには、効率的な配送計画が欠かせないが、現状は熟練者の経験に頼って計画立案が行われており、さらなる効率化や業務負荷の軽減などが課題となっている。

こういった中、日立製作所は、日本や中国、タイなどの顧客との協創や実証実験を通じて、デジタルイノベーションを加速する「Lumada」の物流業向けソリューションとして、「Hitachi Digital Solution for Logistics/配送最適化サービス」の開発・改良を推進してきた。三井物産と実証実験を行った結果、従来に比べてトラック台数を最大約10%削減(※2)でき、かつ短時間(※3)に熟練者と同等かそれ以上に実行性のある配送計画の立案が可能という効果があることを確認した。

※1 巡回集荷
物流業者が複数の部品メーカーを回って部品などを集荷する調達物流の手法

※2 3社(物流倉庫4センター)の半年間の実績データと「Hitachi Digital Solution for Logistics/配送最適化サービス」を使ったシミュレーション結果を比較検証した結果

※3 複数の熟練者が人手で1〜2日かけて作成していた月次配送計画を1〜2時間で自動立案

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通