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2019年03月11日

【知 識】JA全農と富士通 「全農広域土壌診断システム」を開発


JA全農は富士通と共同で「全農広域土壌診断システム」を開発し、2019年4月からサービスを開始する。

土壌診断にもとづく土づくりは、作物の収量や品質を向上させるだけではなく、適正な施肥の実施により肥料コストを低減できるなど農家所得向上の点でも重要とされる。しかし、現状の土壌分析では、数段階の組織を経て依頼されるため、分析に着手するまでに時間を要することや、処方箋や施肥設計を作成可能な人材が不足しているなどの課題が存在する。

今回開発したシステムは、依頼者が分析値をWEB上でリアルタイムに確認出来るため、生産現場へ迅速にデータを届けることができる。また、過去の土壌分析値との比較や使用する肥料の成分などのデータベースを利用した処方箋の作成が可能で、より緻密な施肥設計を行うことができる。さらに、タブレットなどの活用により、生産者との面談による柔軟な施肥設計も対応する。

今回の土壌診断システムは現時点では土壌の化学性(pH、EC、可給態リン酸など)に特化したもので、今後、物理性(土の硬さ、排水性、透水性など)・生物性(線虫および微生物(青枯病菌、ネコブ病菌、糸状菌、放線菌、細菌など))を用いた総合土壌診断を組み込み、より有効な施肥改善の提案や作物の収量、品質の底上げや生育障害の改善に結びつくシステムを構築していく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識