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2019年03月06日

【流 通】富士通とITL 走行実績データを活用した交通シミュレーションの提供開始


富士通交通・道路データサービス(以下「FTRD」)と東大発のベンチャー企業アイ・トランスポート・ラボ(以下「ITL」)は、道路の新規開通や災害発生時の道路交通への影響をシミュレーションで予測する「商用車交通シミュレーション」の提供を開始する。これは約17万台を有する日本最大の商用車プローブデータ(※)と、ITLが開発した世界最先端の「広域道路網交通流シミュレーションモデル SOUND」を組み合わせて実現する。交通シミュレーションを用いた将来交通状況の予測には、東京大学生産技術研究所・大口敬教授を中心とした研究グループでの研究成果を取り入れ、時間帯毎の交通量や渋滞状況の変化を再現する。また、渋滞状況と通行料金、交通規制を考慮したドライバーの経路選択行動をモデル化しており、道路ネットワークの変化や交通規制の影響を見込んだ交通状況の変化を予測する。「商用車交通シミュレーション」は、物流不動産向け情報サービス(FoXYZ)や輸送コスト適正化支援サービス(SoXYZ)をはじめとするFTRDが提供する商品の予測サービスとして提供する。

平成30(2018)年2月に発生した福井の豪雪や、同年7月の西日本豪雨など、昨今の度重なる災害発生により、配送におけるBCP策定の必要性が高まっている。また、多くの物流・配送拠点がおかれている大都市圏では、今後、新東名高速道路等、大動脈となる高速道路の延伸や環状道路の整備が進み、物流交通を取り巻く環境が大きく変化することが予想される。これらの変化を事前に予測することで、物流を焦点とした計画の支援に役立てる事が可能となります。

「商用車交通シミュレーション」は約17万台の商用車から収集された、量・質ともに充実した走行実績データを用いることで、より現実に近い形でのシミュレーションを行うことができる。また、都市計画分野の各種交通需要予測において多数の実績を持つシミュレーション技術を活用することで、信頼性の高いシミュレーションを提供する。

※ 商用車プローブデータ
富士通製の運行記録計(ネットワーク型デジタルタコグラフ。製造・販売はトランストロン)が日本全国を通行する全国緑ナンバートラック85万台の約20%、約17万台に装着されており、これをもとにプローブ情報を収集・蓄積している。NETIS登録番号:QS-180014-A

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通